与党、衆院通過は「熟議」強調=対応割れた野党「だまされる」―補正予算案
時事通信 / 2024年12月12日 20時50分
2024年度補正予算案が衆院を通過し、今国会成立が確実となったことを受け、政府・与党は「熟議」の結果だと安堵(あんど)している。野党は賛否が割れた。立憲民主党の野田佳彦代表は「もっと野党の連携を目指さなければいけない」と反省を口にした。
石破茂首相は12日、首相官邸で記者団に「熟議の国会」が実現したか問われ、「完璧ではないが、それに近い形をつくっていただいた」と評価。公明党の斉藤鉄夫代表も記者団に「熟議と合意形成の結果だ」と語った。
一方、野田氏は国会内で記者団に、与党が立民の修正案を一部受け入れたことについて「(衆院選で)与野党が拮抗(きっこう)したおかげだ。一歩前進だ」と強調。ただ、賛成に回った日本維新の会、国民民主両党の対応については「根本的な欠陥がある補正予算だ。だまされなければいいが」と疑問視した。
共産党の田村智子委員長も記者団に「問題を含む補正予算の衆院通過に手を貸した。非常に重大だ」と非難した。
維新の前原誠司共同代表は記者会見で、賛成した理由について「問題点はあるが、能登半島の復旧・復興に取り組まないといけない」と説明。教育無償化に関する自民、公明両党との協議が始まることも態度決定の要因に挙げた。
国民民主の古川元久代表代行は、記者団に「能登の復旧・復興のための予算が通過したことはよかった」と歓迎し、電気・ガス料金の負担軽減策などを挙げ「わが党の主張が入った」とアピールした。
[時事通信社]
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