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英空港、コロナ禍で2万人失業の恐れ 業界団体が政府に支援要請

ロイター / 2020年6月25日 0時42分

英国の空港業界を代表する空港運営協会(AOA)は24日、国内の空港で最大2万人が失業すると警告し、政府に航空業界への追加支援を要請した。ヒースロー空港で5月撮影(2019年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 24日 ロイター] - 英国の空港業界を代表する空港運営協会(AOA)は24日、国内の空港で最大2万人が失業すると警告し、政府に航空業界への追加支援を要請した。英航空業界は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による業務停止のほか、渡航者に14日間の隔離を義務付ける政府規制により、持ち直しに苦しんでいる。

50を超える空港が加盟するAOAは、国内空港の今後の利用客はこれまでの水準を大幅に下回るとの見通しを示し、加盟空港の分析によると、2万人の雇用がリスクにさらされていると述べた。

空港と関連がある業界では最大11万人が失業する可能性があると指摘した。

空港の地上業務や貨物取り扱いのスイスポートはこの日、英国とアイルランドで最大4556人の人員削減に踏み切ると発表した。

AOAは業界内の雇用を維持するため、政府に対し、隔離規制の撤回のほか、法人税率による支援、雇用維持制度の拡充、航空業界の規制当局への直接支援、航空旅客税の停止を求めた。

AOAの最高責任者、カレン・ディー氏は「雇用に関する数値は、英国のインフラの主要な部分が崩壊寸前であることを明確に示している。現在の危機に対する支援策の見通しはない」とし、「政府は英国の航空関連業界が大危機に直面していることに気付き、航空産業を支え多くの人の生活を守るために行動を取らなければならない」と訴えた。

ブリティッシュ・エアウェイズ(BA) とヴァージン・アトランティック航空、イージージェット はすでに、計2万人近い人員削減を発表している。ヒースロー空港は自主退職の募集を始めた。

英国は全ての入国者に14日間の自主隔離を義務付けている。航空会社や空港、宿泊業界は、持ち直しを期待していた時期に国外からの渡航が止められていると指摘する。

隔離規制は、導入から3週間後の6月29日に見直される予定。政府は、感染率が低い国と自由に行き来できる対策に置き換える可能性がある。

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