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韓国中銀が25bp利上げ、インフレ予測も引き上げ

ロイター / 2021年11月25日 14時3分

韓国銀行(中央銀行)は25日、政策金利を予想通り25ベーシスポイント(bp)引き上げ1%とした。写真中央は、韓国の1万ウォン紙幣。2015年12月15日に撮影。(2021年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 25日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は25日、政策金利を予想通り25ベーシスポイント(bp)引き上げ1%とした。インフレ予測も引き上げた。増え続ける家計債務とインフレ加速への懸念を背景に、市場では当面の利上げ継続が見込まれている。

ロイター調査では、アナリスト30人のうち29人が25bpの利上げを予想、1人は50bpの利上げを予想していた。

来年のインフレ率予測はこれまでの1.5%から2.0%に引き上げ、物価上昇圧力の加速と長期化への懸念から再利上げの必要性をにじませた。

韓国中銀の李柱烈総裁は会見で、「利上げの判断は経済状況によるが、来年第1・四半期の利上げの可能性を排除すべきではない」と発言。3月の大統領選前に利上げを行う可能性を示唆した。

アナリストは早ければ来年1月に追加利上げがあると予想している。だが、大統領選の与党候補である李在明・前京畿道知事は先に、金利上昇で住宅バブルが崩壊する可能性に警戒感を示している。

総裁の発言を受け、3年物国債先物は一時0.3ポイント上昇。株価指数とウォンは下落した。

シンヨン証券の債券アナリストは、「金利が上昇すれば世帯の債務返済負担は確実に増え、家計や消費を圧迫する」と指摘。「政策金利が1.25%に到達すれば追加利上げのハードルが高くなるだろう」とした。

現職の文在寅大統領は資産バブルの回避を最優先課題にしてきたが、これまで講じた多くの措置は住宅価格抑制の効果を発揮しなかった。

第3・四半期に家計債務は1850兆ウォン(1兆5500億ドル)に達しており、中銀は金融不均衡を是正するために他国に先駆けて刺激策の縮小を進めてきた。

消費者物価指数(CPI)は10月に約10年ぶり高水準の3.2%となり、第3・四半期の成長率は、半導体や石油化学製品の好調な輸出を背景に4.0%となった。昨年が新型コロナウイルス禍で低迷したことも大幅上昇につながった。

中銀の今年の成長率予測は4%で、2022年は3%と、どちらも8月から変わらなかった。

物価上昇圧力と好調な経済を背景に、ロイター調査ではほとんどのアナリストが予想を前倒し、政策金利は22年第1・四半期に1.25%、22年末までに1.50%と予想されている。

メリッツ・セキュリティーズのアナリストは、「成長率は高く物価上昇圧力が増しているので、11月の利上げは不可避だった。金融の不均衡是正で来年初めにあと1回利上げがあると思う」と述べた。

ただ、過去最多の新規感染者が報告されている新型コロナの再流行は、今後数カ月の見通しに影響するとみられている。

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