米ベトナム首脳会談、経済協力を確認 米は中ロへの対抗視野
ロイター / 2024年9月26日 8時52分
Steve Holland Simon Lewis
[ニューヨーク 25日 ロイター] - バイデン米大統領は25日、ニューヨークで開催中の国連総会の合間にベトナムのトー・ラム国家主席と会談した。東南アジアの製造業拠点であるベトナムとの関係を深め、同国が築く中国・ロシアとの関係に対抗する狙いだ。
ベトナム最高指導者である共産党書記長に就任したラム氏は国家主席として初めて訪米した。
米政府高官によると、両首脳は昨年合意した戦略的パートナーシップをいかに加速させるかについて協議した。
ラム氏は会談で、バイデン氏が二国間関係の向上に歴史的な貢献をしていると称えた。
一方、バイデン氏は、二国間関係の新時代が昨年始まって以来、両国は半導体とサプライチェーンに歴史的な投資を行い、サイバーセキュリティーに関して前例のない協力を開始したと述べた。また、両国は航行の自由と法の支配へのコミットメントにおいて結束していると述べた。
ラム氏は今週、ニューヨークでメタを含む米企業の代表と会談し、ベトナムに投資を拡大する約束を取り付けた。さらに、ベトナムが米政府に求めている非市場経済国リストからの除外と貿易制限の撤廃を支持するよう企業幹部に要請した。
米高官は、両首脳がベトナムの非市場経済国の分類について話し合ったかとの記者の質問に「経済協力全般、ベトナムとの協力を倍増させる計画について話した」と答えた。
中国について協議したかとの質問には、両首脳はベトナムが中国という複雑な隣国を持っていること、ベトナムは中国へのアプローチにあたり非常に慎重かつ戦略的である必要性を確認したと説明。そして米国が戦略的パートナーであることも確認したと述べた。
専門家は、8月にベトナムの最高指導者に就任したラム氏が権力を強化する上で今回の会談は重要だと指摘。ラム氏の最近の中国訪問、ロシアのプーチン大統領との会談、米国のアジア政策におけるベトナムとの関係の重要性を踏まえると、今回の会談は大国間におけるバランスの取れたベトナムの立場を示すだという。
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