世銀、債務不履行データの公表強化へ 途上国に民間投資誘致狙う

　３月２４日、世界銀行のバンガ総裁（写真）は、途上国への民間投資誘致に向けた取り組みの一環として、債務不履行を含む独自のデータを来週からさらに公表すると表明した。写真はスイスのダボスで１月撮影（２０２４　ロイター／Denis Balibouse）

Andrea Shalal

[２３日 ロイター] - 世界銀行のバンガ総裁は、途上国への民間投資誘致に向けた取り組みの一環として、債務不履行を含む独自のデータを来週からさらに公表すると表明した。

バンガ総裁は、中国開発フォーラムで現地時間２４日に講演し、各途上国の経済成長は鈍化しており、全体の成長率が１％ポイント失われるごとに１億人が貧困に陥ると指摘した。

また、途上国全体では今後１０年間で１１億人の若者が労働力になると予想されるにもかかわらず、３億２５００万人しか雇用が創出されないという「想像を絶する」ギャップに直面しているとも語った。

世銀は、１９８５年までさかのぼるソブリン債務不履行・回収率統計だけでなく、信用格付け別に分類された民間セクターの債務不履行データを公表するという。