日銀、金融政策は据え置きの公算 経済の回復シナリオ維持
ロイター / 2021年10月26日 17時49分
[東京 26日 ロイター] - 日銀は27―28日の金融政策決定会合で、現行の大規模な金融緩和を維持する公算が大きい。2021年度の成長率や物価見通しを引き下げる一方で、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らいでいく中で経済が持ち直すシナリオは維持するとみられる。部品の供給制約に続き、原油高、円安と経済や物価を取り巻く不透明要因は増えつつある。日銀は粘り強く金融緩和を続ける方針を改めて示す見通しだ。
今回の決定会合では、経済・物価情勢の展望(展望リポート)を議論し、公表する。21年度の実質国内総生産(GDP)や消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年度比はともに引き下げの方向で検討する見通しだ。
一方、感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、外需の増加などに支えられて経済が回復していくシナリオが改めて示されるとみられる。
もっとも、経済・物価の不透明要因は多い。海外の需要が堅調な中で、供給制約が解消に向かえば自動車の挽回生産が盛り上がるとみられるものの、新型コロナの感染が東南アジアで再び拡大すれば再度の供給制約が生じかねず、22年度のGDP予想の重しとなりそうだ。個人消費については、感染の急速な減少で飲食や宿泊など対面型サービス消費の回復が見込まれる一方で、こちらも感染再拡大なら停滞を余儀なくされるリスクがある。
物価については、基準改定の影響剥落が22年度見通しの押し上げ要因になりそうだが、原油市況の変動は見通しづらい。
外国為替市場ではドル/円が一時114円後半まで上昇して2017年11月以来の円安水準となった。円安の影響は輸出企業と輸入企業によって異なるが、日銀では企業収益への影響を注視すべきだとの声が出ている。
(和田崇彦)
この記事に関連するニュース
-
「金融政策の変更もありえる」植田総裁、追加利上げを示唆するも…日銀、4月会合は「現状維持」を予想。追加利上げの実施時期は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月23日 14時0分
-
26年度、物価上昇2%に=金融政策は現状維持か―25日から日銀会合
時事通信 / 2024年4月22日 18時21分
-
日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え置きの公算
ロイター / 2024年4月19日 19時59分
-
日本株式市場は「上昇する」と予想 ~マーケットの振り返りと見通し【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフリサーチストラテジスト】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月2日 14時50分
-
円安は長期化?!日銀マイナス金利解除もハト派、米FRB長期金利見通し引き上げタカ派
トウシル / 2024年3月27日 16時0分
ランキング
-
1リッチモンド、顧客満足度1位に「なっちゃう」神髄 目指さずとも…要因は"委ねる"から生まれる主体性
東洋経済オンライン / 2024年4月23日 10時30分
-
2いなば食品、大炎上でも「不買運動」が起きぬ理由 キリンはあれだけ盛り上がったが…どこに違いが?
東洋経済オンライン / 2024年4月23日 18時10分
-
3「会社の飲み会」を避ける人は大損している…飲み会は無駄という若手が知らない"お値段以上のリターン"
プレジデントオンライン / 2024年4月23日 6時0分
-
4【要注意】自宅に「エコキュートの無料点検をします」と突然の来訪! 悪徳業者の「詐欺」の場合もあるの? 正規業者との見分け方や注意点を解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月22日 5時0分
-
5今から家買う人は知らないとマズい「耐震」の真実 過去の大地震の被害データを分析してわかること
東洋経済オンライン / 2024年4月23日 13時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください