イタリア当局、中国シーイン系企業を調査 環境巡る主張「誤解招く」

　９月２５日、イタリアの独占禁止法当局が、中国の衣料ネット通販大手シーイン（ＳＨＥＩＮ）のイタリア版ウェブサイトを管理する企業への調査を始めた。写真はシーインの広告の前を通り過ぎる人々。英ロンドンで３月撮影（２０２４　ロイター／Suzanne Plunkett）

Elisa Anzolin　Helen Reid

[ミラノ ２５日 ロイター] - イタリアの独占禁止法当局が、中国の衣料ネット通販大手シーイン（ＳＨＥＩＮ）のイタリア版ウェブサイトを管理する企業への調査を始めた。サイトに掲載されている環境に関する主張が、誤解を招く恐れがあるとしている。

同当局の声明によると、調査対象は「インフィニット・スタイルズ・サービシズ」。シーインのウェブサイトが「一般的な上に曖昧で紛らわしく、誤解させかねない主張を通じて、自社の衣料品の製造と商業的持続可能性の印象を与えようとしている」という。

当局は、環境への配慮をうたうコレクション「エボリューシーイン」を巡る一部情報が「グリーンな」繊維の使用量を消費者に誤認させる恐れがあると説明。コレクションの衣料がリサイクルできない事実を伝えていないと指摘した。

また、シーインはサイト上で脱炭素化への取り組み姿勢を強調しているようだが、同社が公表した２０２２、２３両年の持続可能性に関する報告書に記された温室効果ガスの増加と矛盾しているように見えるとの認識も示した。