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米、ウクライナに80億ドル追加支援 中距離誘導ミサイルを初供与

ロイター / 2024年9月27日 1時36分

バイデン米大統領は26日、ロシアからの軍事侵攻を受けるウクライナに対し、80億ドル以上の軍事支援を行うと発表した。写真はウクライナのゼレンスキー大統領。同日撮影(2024年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 26日 ロイター] - バイデン米大統領は26日、ロシアからの軍事侵攻を受けるウクライナに対し、80億ドル以上の軍事支援を行うと発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領の訪米に合わせたもので、ウクライナの攻撃力向上につながる射程距離が最大81マイル(130キロメートル)の中距離精密誘導ミサイルの初供与も含まれる。

バイデン氏は声明で、ロシアの侵攻を受けるウクライナを支援することは米国の最優先事項だとした上で、「ウクライナへの軍事支援の増額と、勝利を支援するための一連の追加措置を発表する」と述べた。米国が今回供与を決めたミサイルは、戦闘機から投下され、高精度で標的を攻撃できる。ただ、米当局者は、バイデン氏はウクライナに対し、米国のミサイルを使ってロシア国内の遠い標的を攻撃することまでは認めていないと話した。

新たな支援の大半に当たる55億ドルは、今月30日に年度末を迎える2024会計年度内に配分される。このほか、民間企業からウクライナ向けの武器を直接購入するというウクライナ軍事支援の枠組みでも提供される。

バイデン氏は、今回の支援によりウクライナは防空、無人航空システム、空対地といったさまざまな兵器を増強できるほか、ウクライナの防衛産業基盤の強化にもつながると強調した。米国防総省がパトリオットミサイルをシステム改修した上で提供するほか、ウクライナのF-16パイロット育成に向けて米国防総省が来年18人のパイロットの訓練に当たるという。

ゼレンスキー氏は、バイデン氏と米国議会に感謝を表明した上で、ウクライナはこれを「最も効率的かつ透明性のある方法」で使用すると述べた。ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)で「国民を守るために最も重要なものを提供してくれた米国に感謝する」と述べた。

バイデン氏は、ウクライナの防衛支援を協議する50カ国以上の首脳級会合を10月にドイツで主催することも表明した。

ウクライナ支援は米国で超党派の支持を得ている。ただ、米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は25日、ノースカロライナ州での選挙集会で「われわれは(停戦などの)合意を拒否したゼレンスキー氏に何十億ドルも与え続けている」などと批判しており、現時点ではゼレンスキー氏からの面会要請を断っている。トランプ氏は、バイデン氏と、民主党の大統領候補のハリス副大統領がロシアの侵攻を許したとも非難している。

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