中国、工業部門企業利益が急減速 11月は前年比＋9.0％

中国国家統計局が２７日発表した１１月の工業部門企業利益は、前年同月比９．０％増の８０５９億６０００万元（１２６５億４０００万ドル）となり、１０月の２４．６％増から伸びが急激に鈍化した。写真は２０２０年５月、連雲港市で撮影（２０２１年　人民日報 via REUTERS）

［北京　２７日　ロイター］ - 中国国家統計局が２７日発表した１１月の工業部門企業利益は、前年同月比９．０％増の８０５９億６０００万元（１２６５億４０００万ドル）となり、１０月の２４．６％増から伸びが急激に鈍化した。

一部の原材料価格の急落、不動産市場の低迷、消費者需要の伸び悩みが背景。

１─１１月の利益は前年同期比３８．０％増の７兆９８００億元。１─１０月の４２．２％増から鈍化した。

国家統計局の高官は、政府が１１月に卸売物価の高騰を抑制する対策を講じ、下流産業のコスト圧力が低下した一方、鉱山・原材料部門の全体の増益率への寄与度が低下したと指摘。

ただ「企業は依然として多大なコスト圧力に直面しており、下流部門の利益拡大はさらに調整が必要だろう」と述べた。

工業部門企業利益統計は、主要事業の年間売上高が２０００万元を超える大企業が対象。