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米でJ&Jワクチン接種者への追加投与巡る議論、デルタ株対応で

ロイター / 2021年6月28日 8時47分

 4月25日、新型コロナウイルス変異株「デルタ」(インド型)の広がりを受け、米国で米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のコロナワクチン接種完了者が米ファイザー/独ビオンテックあるいは米モデルナのワクチンのブースター(追加免疫)接種をすべきかどうかについて議論が高まっている。スペインの接種会場で4月撮影(2021年 ロイター/Vincent West)

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 新型コロナウイルス変異株「デルタ」(インド型)の広がりを受け、米国で米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のコロナワクチン接種完了者が米ファイザー/独ビオンテックあるいは米モデルナのワクチンのブースター(追加免疫)接種をすべきかどうかについて議論が高まっている。

2種類の異なるワクチンの併用について、安全性や有効性を示す公開データはなく、米保健当局が推奨しているわけでもない。ただ、専門家の一部は、既に独自に異なるワクチンを追加接種した。米国外ではカナダと欧州の一部諸国が2種類のワクチン併用を認めている。

J&J製ワクチンのデルタ株への有効性に関するデータは十分そろっていない。同社のワクチンは1回で接種が完了する。英国での研究では、ファイザー/ビオンテックあるいは英アストラゼネカのワクチンの2回接種がデルタ株に対し、1回接種よりもはるかに有効性が高いと示されている。一方、米疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長はこれまで、デルタ株が米国内で早期に主流になる可能性があると警告している。

ホワイトハウス新型コロナ対策本部の元アドバイザー、アンディ・スラビット氏が自身のポッドキャストで、ブースターの必要性を指摘したほか、6人以上の著名な疫学者は、米当局は早期にこの問題に対応すべきだと論じた。

スタンフォード大学のマイケル・リン教授は「J&J製ワクチン接種者がコロナに対してそれほど守られていないというのは疑いようがない」とし、「非常に悪い結果を阻止するために近道を取るという原則に照らせば、この問題で頭を悩ます必要さえもない」と強調した。

CDCはブースター接種を奨励していない。CDCの諮問委員は最近の公開会合で、ワクチンの免疫効果が弱まると示すデータはまだ多くないと指摘した。

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、現在承認されているワクチン接種回数にモデルナのワクチンを追加で1回接種する必要性について判断するため、臨床試験を実施している。NIAIDの研究員、John Beigel氏はロイターに、規制当局のブースターに関する判断に役立てるため、9月までに結果をまとめたいとの考えを示した。

また、米国での感染者数が低くとどまっている限り、J&Jのワクチン接種者はさらにデータが集まるのを待つべきだと語った。デルタ株に起因する感染者や入院者数の急増が見られた場合は「データが不在でも判断する必要があるかもしれないが、現時点では待つことが適切だと思う」と述べた。

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