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サムスン電子、第3四半期は59%営業増益 第4四半期は減益予想

ロイター / 2020年10月29日 14時5分

 10月26日、韓国のサムスン電子が発表した第3・四半期決算は、営業利益が前年同期比59%増加した。ソウルで8月27日撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 29日 ロイター] - 韓国のサムスン電子<005930.KS>が発表した第3・四半期決算は、営業利益が前年同期比59%増加した。中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]に対する米規制で、サムスン電子のスマホや半導体の販売が押し上げられた。ただ、第4・四半期は減益になるとの見通しを示した。

営業利益は12兆3500億ウォン(109億6000万ドル)で、自社予想の12兆3000億ウォンとほぼ一致した。前年同期は7兆7800億ウォンだった。

純利益は49%増の9兆3600億ウォン。売上高は8%増の66兆9600億ウォンだった。

第3・四半期の営業利益は2年ぶりの高水準。スマホ事業の利益が4兆4500億ウォンと、四半期ベースで2014年以来の高水準となった。

スマホ販売は50%近く増加。アナリストによると、ファーウェイに対する規制で市場シェアを伸ばした可能性が高い。

新型コロナウイルス禍でマーケティング費用が減少したことも寄与したとみられている。

第3・四半期の半導体部門の利益は前年比82%増の5兆5400億ウォン。中・低価格帯のスマホ販売の拡大や、ファーウェイが米規制の発動を控えて在庫を積み増したことが寄与した。サーバー向けの需要は低迷した。

<第4・四半期は減速へ>

しかし、調査会社トレンドフォースのアナリストによると、第4・四半期は、供給過剰やサーバー需要の低迷継続でメモリー半導体全般の価格が引き続き軟調に推移する見通し。

アナリストによると、第4・四半期のサムスンのスマホ出荷は、前四半期比で約5%減少する見通し。アップルの新型モデル「iPhone12」との競争に加え、サムスンが主力機種の新モデルを投入しないことが響くとみられている。

サムスンは声明で「モバイルやラップトップ端末向けメモリーの安定的な需要にも関わらず、顧客の在庫調整によるサーバー用メモリー価格の軟調がメモリー事業を圧迫する可能性がある」と説明した。

ケープ・インベストメント・アンド・セキュリティーズのアナリストは「スマホ市場におけるファーウェイのプレゼンスが低下するなか、アップルやVIVO(ビボ)、小米(シャオミ)、サムスンがファーウェイのシェア確保に動き、サムスンのマーケティング費用も今四半期に増加する見通しだ」と述べた。

また、サムスンのディスプレイ部門の利益は、アップルの最初の5G対応iPhoneの堅調な需要により押し上げられるとの見方を示した。

来年はモバイル機器とメモリー市場の回復を見込むが、新型コロナウイルスの流行や米中の貿易摩擦などによる混乱を警戒している。

サムスンの投資家向け広報担当幹部は電話会見で「世界の需要は前年比で増加すると予想されているが、(新型コロナの)流行が再び広がる可能性を踏まえると不確実性は緩和されそうにない」と述べた。

サムスンは第4・四半期は厳しいと予想されるが、来年はスマホ市場が緩やかに回復すると見込む。モバイル機器向け半導体とサーバー用DRAM部門も上半期に成長が期待できるという。

午前の株式市場ではサムスン株が2%下落している。総合株価指数<.KS11>は1.7%安。

*内容を追加しました。

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