タイ政府高官、景気刺激策の必要性強調 家計債務が重し

　１月２９日、タイのジュラプン財務副大臣は、経済は高水準の家計債務により不況状態にあると述べ、景気刺激策の必要性を改めて指摘した。写真はチャオプラヤー川沿いのバンコクの港。２０２２年７月撮影（２０２４年　ロイター/Athit Perawongmetha）

［バンコク　２９日　ロイター］ - タイのジュラプン財務副大臣は２９日、経済は高水準の家計債務により不況状態にあると述べ、景気刺激策の必要性を改めて指摘した。

実施を延期した５０００億バーツ（１４０億５０００万ドル）の現金給付計画について、政府は実現させる方針だとし、延期が長引かないことを望むと述べた。

財務省は２３日、今年の経済成長率予想を３．２％から２．８％に下方修正。昨年の推定成長率も２．７％から１．８％に引き下げた。

副大臣は記者団に「今、危険なレベルにある。一種の景気後退だ」と述べ、「家計の負債負担が大きいことが原因だ。国民の債務負担が高く、民間部門の債務負担も高い。経済を前進させるのは難しい。このため、経済成長は常に伸び悩んでいる」と述べた。

今後１─２年の間に海外でドル建て、人民元建て、円建てで債券を発行する計画を明らかにした。

２０２４会計年度には、政府貯蓄債券を約１０００億バーツ（２８億１０００万ドル）売却する予定で、３月に初回売却が実施されるという。