世界の旅客需要、回復は24年か 米コロナ再拡大などで見通し悪化
ロイター / 2020年7月29日 14時18分
国際航空運送協会(IATA)は28日、旅客需要が新型コロナウイルス危機前の水準に回復するには2024年までかかるとの見通しを示した。ワシントン州シアトルで6月撮影(2020年 ロイター/KAREN DUCEY)
[パリ/シドニー 29日 ロイター] - 国際航空運送協会(IATA)は28日、旅客需要が新型コロナウイルス危機前の水準に回復するには2024年までかかるとの見通しを示した。
従来見通しでは23年としていたが、世界の航空旅行の40%を占める米国や新興国でウイルス抑制が後手に回っていることや、軟調な出張需要の回復見通しを踏まえ、見通しを1年後ずれさせた。
世界的な渡航制限の継続や一部地域での新たな規制導入は短期見通しにも影を落としており、今年の旅客数見通しは55%減と、4月時点の46%減から下方修正された。
IATAのチーフエコノミスト、ブライアン・ピアース氏は「今年下期の回復は予想よりも緩慢なペースとなる見通し」とした。
旅客数は5月に前年比で91%減、6月は86.5%減となった。
ピアース氏は、スペインからの渡航者に隔離措置を講じる英国の方針が多大な不透明感をもたらしているとし、明らかに回復に影響するとの見方を示した。
企業が支出を抑制し、ビデオ会議の利用を拡大させていることから、出張も低迷が続く可能性があり、長距離路線を運航する航空会社の業績を圧迫する見通しだ。
ピアース氏は「出張のパターンが危機前の水準に回復するかどうかはまだ分からないが、回復しないという懸念がある」と述べた。
アジア太平洋航空協会(AAPA)のメノン事務局長は29日、シドニーでロイターのインタビューに応じ、政府が容認できる妥当な価格の検査体制がなければ、海外旅行の大幅な回復は見込めないと指摘。国によっては、検査に多額の資金がかかる場合があると付け加えた。
同氏は「公衆衛生の専門家のアドバイスが必要だ。十分に手ごろな価格であれば、旅行者に負担してもらうことが可能だろう」と語った。
*内容を追加しました。
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