日英通商交渉、7月末妥結目指す目標を両国共有=松浦首席交渉官
ロイター / 2020年7月1日 8時39分
日英通商交渉の首席交渉官を務める外務省・経済局の松浦博司・大臣官房審議官は1日までにロイターの取材に応じ、7月末までに交渉妥結を目指す方針を強調した。写真は英国の国旗。リガで2019年5月撮影(2020年 ロイター/Ints Kalnins)
[東京 1日 ロイター] - 日英通商交渉の首席交渉官を務める外務省・経済局の松浦博司・大臣官房審議官は1日までにロイターの取材に応じ、7月末までに交渉妥結を目指す方針を強調した。両政府は英国の欧州連合(EU)離脱に伴う移行期間が終わった2021年1月1日の新協定発効を目標としており、日本側は秋に開かれる予定の臨時国会での協定案の承認を目指す。
松浦審議官は「7月末と期間を区切って交渉しようということで日英間で意志は一致しており、長期にわたり交渉するつもりはない。(7月末を目指す)目標を共有している」と強調。「日英貿易が、日EU協定とほぼ同等の条件のもとで今後も行われるためには年始には新しい協定を発効させる必要がある。今年秋の臨時国会で承認を得るためには9月には国会提出しなければいけないので、法制局審査にかかる時間も考えると7月末には交渉の大部分を終えている必要がある」と説明した。
交渉内容に関し「日EUをベースにしつつ、可能な分野ではより高いコミットメントを目指す」と指摘。「英国もデジタル先進国としてデジタル分野では日EUを超える約束をできればいいとの希望を持っている。両者でより高いレベルのルールを合意するという可能性がある分野だと思う」と述べた。
日英通商交渉は、英国のEU離脱に伴う、日本から英国への自動車・関連部品の関税低減に意義があり、「自動車は非常に重要。現地に日産、トヨタといった組み立て工場があるので、そこに供給している部品をより良い条件で輸出できるようにするというのは大きい」と指摘。「日EU協定では(自動車関連の)関税が毎年削減されて最終的にはゼロになることになる。日英協定が完成しないと、WTOの税率に戻ってしまう。それを避けるのが最大の目的、これが最優先」と説明した。
(竹本能文、金子かおり)
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