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NY市場サマリー(30日)米国株は小幅安、米景気回復期待でドル上昇

ロイター / 2021年3月31日 6時19分

[30日 ロイター] -

<為替> ニューヨーク外為市場でドルが主要通貨に対し上昇し、対円では約1年ぶり高値を付けた。新型コロナウイルスワクチン接種が進む中、大規模な景気対策で経済は力強く回復するとの期待で米国債利回りが上昇したことが背景。

主要6通貨に対するドル指数は一時93.357と、4カ月ぶり高値を更新。終盤の取引では0.4%高の93.294。

ドル指数は過去6営業日のうち5営業日で上昇。ウェルズ・ファーゴ(ニューヨーク)のマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「米経済に対する楽観的な見通しが最大の押し上げ要因になっている」と述べた。

この日発表の米経済指標では、コンファレンス・ボード(CB)の3月の米消費者信頼感指数が109.7と、前月の90.4から上昇。パンデミック(世界的大流行)が始まった2020年3月以降で最も高くなった。

市場関係者は、レバレッジを効かせた取引で損失を出した投資会社アーケゴス・キャピタルを巡る問題の影響が市場で消化されつつあることもドル支援要因になっているとしている。

<債券> 米金融・債券市場では、バイデン米大統領のインフラ投資計画の発表を翌日に控え、オーバーナイトの取引で14カ月ぶりの水準に上昇していた国債利回りが低下に転じた。ただ利回り低下は一時的との見方も出ている。

10年債利回りはロンドン時間の取引で1.776%と、1月22日以来の水準に上昇。2年債と10年債の利回り格差は2015年7月以来の水準に拡大した。

ただ米国時間の取引でこうした動きは逆転。終盤の取引で10年債利回りは0.7ベーシスポイント(bp)低下の1.714%となっている。

バイデン大統領は31日、ピッツバーグでインフラ計画の資金調達について発表。道路や橋の再建、所得の平等といった国内問題のほか、気候変動などが計画に盛り込まれるとみられ、総額は最大4兆ドルに上る可能性がある。

この日は月末と四半期末に特有のポートフォリオ調整の影響も利回り低下につながった。ただ、国債発行増加の見通しなど、これまで国債利回りを押し上げる方向に働いていた要因はなお存在。ナショナル・アライアンス・セキュリティーズの国際債券部門責任者、アンドリュー・ブレナー氏は、オーバーナイトの取引での国債利回りの上昇、および全般的なトレンドの背景には「国債の供給、インフレ、経済の急速な発展、景気刺激策」があるとの見方を示した。

<株式> 米国株式市場は小幅安で終了した。一時上昇していた米債利回りが低下したことを手掛かりに、ハイテク関連銘柄は下げ幅を縮小した。

S&P主要セクターでは情報技術が1%下落。一方、金融、工業、一般消費財は上昇し、グロース株からバリュー株に資金がシフトする最近の流れが続いた。

ナスダック総合は最近の米国債利回り上昇を受け、昨年11月以来初めて月間で下落する見通し。

インバーネス・カウンセルのチーフ投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「リーダーのいない市場のようだ。投資家の選好は主にハイテク関連とシクリカル銘柄の間でほぼ毎日シフトしている」と指摘した。

米10年債利回りは30日に一時、1.776%と14カ月ぶり高水準を付けた。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、ドル高・ユーロ安に伴う割高感などが重しとなり、下落した。

外国為替市場では、米長期金利の上昇を背景にドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される金塊に割高感が強まり、金の売りが優勢となった。

バイデン米政権による新型コロナウイルスワクチンの配布加速やインフラ投資計画への期待から米景気回復ペースが速まるとの楽観的な見方が広がっている。こうした中、安全資産としての金需要が後退したことも相場を下押しした。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、スエズ運河の通航再開やドルの上昇が重しとなり、3営業日ぶ りに反落した。

大型船舶の座礁事故により、23日から中断していたエジプト・スエズ運河の通航が29日に再開。これを受けて、石油・天然ガスなど現物供給の不足を懸念した買いはしぼみ、国際市場の需要見通しに市場の関心が戻っている。

目先の注目材料は、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が4月1日に行う協議の行方。新型コロナウイルスの世界的な感染再拡大を背景に相場の変動幅が大きくなっている現状を踏まえ、OPECプラスは前回と同様、5月も現行の生産水準をおおむね維持するとの見方が増えている。ただ、最終的な決定を待ちたいとの機運から、この日は持ち高調整の売りが先行。また、外国為替市場でドルが主要通貨に対して上昇し、ドル建てで取引される商品の割高感が強まったことも相場の下押し要因となった。

ドル/円 NY終値 110.34/110.39

始値 110.37

高値 110.42

安値 110.19

ユーロ/ドル NY終値 1.1714/1.1718

始値 1.1730

高値 1.1742

安値 1.1713

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 89*15.50 2.3680%

前営業日終値 88*12.00 2.4240%

10年債(指標銘柄) 17時05分 94*22.50 1.7100%

前営業日終値 94*19.50 1.7210%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*08.75 0.8989%

前営業日終値 99*10.00 0.8910%

2年債(指標銘柄) 16時35分 99*30.50 0.1485%

前営業日終値 99*30.75 0.1450%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33066.96 -104.41 -0.31

前営業日終値 33171.37

ナスダック総合 13045.39 -14.25 -0.11

前営業日終値 13059.65

S&P総合500種 3958.55 -12.54 -0.32

前営業日終値 3971.09

COMEX金 6月限 1686.0 ‐28.6

前営業日終値 1714.6

COMEX銀 5月限 2413.7 ‐63.4

前営業日終値 2477.1

北海ブレント 5月限 64.14 ‐0.84

前営業日終値 64.98

米WTI先物 5月限 60.55 ‐1.01

前営業日終値 61.56

CRB商品指数 184.8741 ‐2.6574

前営業日終値 187.5315

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