デルタ株の感染力、水ぼうそう並み CDC「戦いに変化」と警鐘
ロイター / 2021年7月31日 4時45分
7月30日、米疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスの変異株「デルタ」には水ぼうそう並みの感染力があり、ワクチン接種を完了している人にも感染する可能性があるほか、従来のコロナウイルスよりも重症化する恐れがあるという内部文書を公表した。写真は2020年1月撮影(2021年 ロイタ-)
[30日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスの変異株「デルタ」には水ぼうそう並みの感染力があり、ワクチン接種を完了している人にも感染する可能性があるほか、従来のコロナウイルスよりも重症化する恐れがあるという内部文書を公表した。
CDCは「戦いに変化が起きたことを認めるべき」とし、急速に拡大するデルタ株を巡るリスクを周知させるために新たな対応が必要と強調した。
ワクチン未接種者が感染する確率は、ワクチン接種を完了している人に比べ3倍高く、重症化もしくは死亡するリスクは10倍以上高いという。
報告書によると、デルタ株は、中東呼吸器症候群(MERS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、エボラ、風邪、季節性インフルエンザ、天然痘を引き起こすウイルスよりも、感染力が高いという。
ワクチン接種を済ませている人が感染する公算は小さいものの、一度感染すると、ワクチン未接種の人と同様に他の人にウイルスをうつす可能性があるという。
CDCは感染拡大抑制に向け、脆弱な人々を守るために医療従事者へのワクチン接種を義務化し、全て人にマスク着用を義務付ける対応を提言した。
CDCは27日、マスク着用の指針を変更し、ワクチン接種を済ませた人もマスク着用を再開すべきだと表明。指針の変更は今回の内部文書に基づくものだったという。
30日時点で、マスク着用が必要と見なされるコロナ感染率の高い地域は米国内の73.8%の郡という。29日の69.3%から拡大した。
また、CDCが30日に公表したマサチューセッツ州で発生した感染の調査に関するデータからは、感染者の約4分の3がワクチン接種を済ませた人だったことが分かった。
データによると、公のイベントで新型コロナに感染した469人中、74%がワクチン接種を完了していた。さらに、感染者133人から採取したウイルス検体の90%がデルタ株だったことも明らかになった。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は30日、デルタ株の感染拡大によって、コロナとの戦いで「苦労して獲得した成果が危機にさらされている、もしくは失われつつある」と警告した。
WHOで緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は「ワクチンにはなお、重症化や入院の予防で大きな効果がある」と強調した。
また、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は30日、食品医薬品局(FDA)が早ければ8月半ばまでに新型コロナワクチンを正式承認することを期待しているとし、正式承認されれば、一段のワクチン普及を後押しする可能性があると述べた。
これまでに米ファイザー・独ビオンテック、米モデルナが正式承認に向けた申請を行っている。
米国では現在、ファイザー・ビオンテック製ワクチンが12─18歳向けに承認されている。ファウチ氏は秋にかけ、ワクチンが11歳以下にも効果があるかを示すデータを確認できる見通しとした。
この記事に関連するニュース
-
「レプリコンワクチン」とは何か……科学的なしくみと、気になるウワサの真偽【薬学部教授が解説】
オールアバウト / 2025年2月3日 20時45分
-
ファウチ氏の警護打ち切り トランプ氏「自分で雇え」
共同通信 / 2025年1月25日 3時59分
-
50代から帯状疱疹に「なりやすい人」って?見逃しがちな初期症状セルフチェック
HALMEK up / 2025年1月24日 21時0分
-
冬の感染症シーズンに備える! 最も効果的な対策と受験当日にできることは【医師解説】
マイナビニュース / 2025年1月18日 10時0分
-
“致死率高いコロナ変異XBB出現”…韓国・インフル流行で再拡散するフェイクニュース
KOREA WAVE / 2025年1月17日 4時30分
ランキング
-
1ロシアが米国人解放=トランプ氏、プーチン氏に謝意
時事通信 / 2025年2月12日 15時46分
-
2「ウクライナの大部分はロシアになりたがっている」 ロシア大統領府
AFPBB News / 2025年2月12日 7時53分
-
3「ウクライナはいつかロシアになるかも」 トランプ氏、TVインタビューでポロリ
AFPBB News / 2025年2月11日 16時39分
-
4韓国警察が日本への金塊密輸グループ39人を摘発 金属探知機での発覚を防ぐために金塊を粘土の形に加工か
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2025年2月12日 17時8分
-
5ゼレンスキー氏、「安全の保証」で米国の関与求める…和平交渉実現なら「ロシアと領土交換」
読売新聞 / 2025年2月12日 18時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする

記事ミッション中・・・
記事にリアクションする

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
