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仏ルノー、上期は73億ユーロの赤字 過去最大

ロイター / 2020年7月30日 18時27分

 7月30日、フランスの自動車大手ルノーが発表した上期決算は過去最大の72億9200万ユーロ(85億8000万ドル)の純損失を計上した。写真はベルギーで5月撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)

[パリ 30日 ロイター] - フランスの自動車大手ルノー が発表した上期決算は過去最大の72億9200万ユーロ(85億8000万ドル)の純損失を計上した。

新型コロナウイルスの流行が響いた。アライアンスを組む日産自動車<7201.T>の損失も重しとなった。

ルノーの連結営業損益(日産の損失の影響を除く)は20億ユーロの赤字。前年は15億ユーロの黒字だった。売上高は34.9%減。

リフィニティブによると、市場予想は純損失が50億ユーロ前後、営業損失が18億ユーロだった。

ルノーは日産同様、大規模な事業構造改革を進めている。上期のキャッシュフローは63億7500万ユーロの赤字だった。

ルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は声明で「前例のない事態だが、これで終わるわけではない。グループの回復力に強い自信を持っている」と述べた。

自動車各社は新型コロナで大きな打撃を受けているが、ルノー・日産連合は、利益率の低迷やカルロス・ゴーン前会長を巡る経営の混乱などを背景に、特に痛手が大きい。

日産は今期の営業損益を4700億円の赤字と予想。[nL3N2EZ2BK]

ルノーによると、日産のマイナス寄与はルノーの純損失の48億1700万ユーロに相当する。

<今回の決算は「警鐘」>

30日のルノー株は3.3%安で始まった。

同CEOはアナリストとの電話会議で「今日の決算は警鐘を鳴らしている」と指摘。すでに発表した人員削減、車種の削減、アライアンスの生産協力関係改善など、事業構造改革を強化していく方針を示した。

現在、ルノーの上級幹部40人で構成するチームが戦略プランの詳細を練っており、遅くとも来年1月までに発表があるという。

同CEOは、特にコンパクトカー、クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)、電気自動車・ハイブリッド車の分野で利益を出せる「ルノー」ブランドを構築することを重視すると表明。量から価値に軸足を移すと述べた。

同CEOは「やるべきことはわかっている。厳しい道のりの先により良い時代が待ち構えている」と述べた。

同CEOは独フォルクスワーゲン(VW) の出身。今月、ルノーのCEOに就任した。

*内容を追加しました。

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