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中国、夫婦1組に子ども3人まで容認 出生数減少受け政策転換

ロイター / 2021年5月31日 23時12分

 5月31日、新華社によると、中国は、夫婦が3人目の子どもを持つことを認めると発表した。武漢で1月撮影(2021年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 31日 ロイター] - 中国は31日、夫婦が3人目の子どもを持つことを認めると発表した。国営新華社通信が伝えた。これまで子どもは2人までとしてきたが、国勢調査で出生数の大幅減少が明らかになったことを受けて政策を転換した。

習近平国家主席がトップを務める共産党政治局の会議で決定された。

中国は2016年に「1人っ子政策」を廃止し、夫婦が子どもを2人まで持つことを容認したが、出生数の持続的な増加にはつながらなかった。

新華社は「産児政策を一段と最適化するため、(中国は)夫婦1組につき3人まで子どもをもうけることを容認する」と報道。

政策変更に伴い「支援策も実施される」とし「我が国の人口構造の改善や、高齢化に積極的に対応するという国家戦略推進の助けになる」と伝えた。

具体的には、教育費の引き下げや税制・住宅面での支援強化、働く女性の法的利害の保証、「高額な」持参金の取り締まりなどを行うほか、結婚に関する若者への教育も検討する。

上海ニューヨーク大学の社会学者、Yifei Li氏はロイターに「子どもを持つことをためらわせているのは、これまでの2人という制限ではなく、子育てコストの高さだ。住宅費、課外活動費、食費、旅費など、合わせると大きな金額になる」と指摘。

「持つことのできる子どもの数を引き上げても、人々の行動が大きく変わることはないだろう」と述べた。

ある地方政府の通達では、昨年末時点で3人目の子どもを持つと13万元(2万0440ドル)の罰金が科せられることになっていた。

2020年の国勢調査によると、総人口は14億1000万人で、前回調査(2010年)時から5.38%増加。1950年代以降で最低の伸びとなった。国連は中国本土の人口が2030年にピークに達し、その後減少に転じると予測している。

スタンダード・チャータードのチーフエコノミスト、Shuang Ding氏は「間違いなく正しい方向の一歩ではあるものの、まだ不十分。少なくとも5年前に産児制限を撤廃すべきだった。何も手を打たないよりましだが、遅すぎた」とロイターに語った。

新華社の微博アカウントでは「子ども3人容認政策」に関するアンケート調査を実施。3万1000人のうち約2万9000人が、子どもを3人もうけることは「考えられない」と回答した。

この調査は後に削除された。

あるユーザーは「500万元(約78万5650ドル)くれるなら、子どもを3人持ってもよい」と投稿した。

株式市場では、出産や妊娠に関連する企業の株価が急伸した。

共産党政治局はまた、定年を段階的に延長する方針を示したが、詳細は明らかにしなかった。

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