ノーベル物理学賞の2氏が発見した「系外惑星」とは?

AFPBB News / 2019年10月11日 9時42分

ディディエ・ケロー氏らが発見した系外惑星「ペガスス座51番星b」の想像図。欧州南天天文台提供(2015年4月20日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

【AFP=時事】2019年のノーベル物理学賞(Nobel Prize in Physics)が、スイス人天文学者のミシェル・マイヨール(Michel Mayor)氏とディディエ・ケロー(Didier Queloz)氏に贈られることが決まった。両氏は、地球がある太陽系の外側のはるか遠方にある恒星を周回する惑星、いわゆる「系外惑星」が存在することを証明した。


 両氏の発見を出発点として、系外惑星が次々と発見されている。系外惑星は太陽系の惑星とは全く異なる特徴を持つものが多い。


■系外惑星とは?


 太陽系の外側にある惑星はすべて系外惑星とみなされる。


 系外惑星が存在することは長年、学術研究と人気SF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」などの大衆文化の両方で理論上想定されてきたが、ノーベル物理学賞の両氏が1995年に「ペガスス座51番星b(51 Pegasi b)」を発見するまでは、誰もその存在を証明できていなかった。


 ノーベル委員会物理学部門(Nobel Committee for Physics)のウルフ・ダニエルソン(Ulf Danielsson)氏は、8日の受賞者発表会で「他の惑星系が太陽系に似ているだろうと考えられていた」「だが、それは間違いだった」と述べた。


■系外惑星はいくつあるか?


 米航空宇宙局(NASA)の「系外惑星アーカイブ(Exoplanet Archive)」によると、現時点で4057個の系外惑星が確認されており、それと同数以上の有力候補が存在するという。大半は太陽系の惑星に比べてはるかに大きい。


 だが、これは惑星科学者らがこれまでに検出した惑星の数にすぎず、太陽系が位置する天の川銀河(銀河系、Milky Way)内だけでも1兆個の系外惑星が存在する可能性があると、複数の研究で推定されている。


 結局のところ、宇宙には恒星と同じくらいの数の系外惑星が存在するのかもしれない。




■系外惑星の検出方法


 系外惑星は直接観測が困難だ。中心星の光が相対的に明るすぎるために、近くにある小型の天体の姿を捉えられなくなることが多いからだ。こうした系外惑星を検出する方法はいくつかある。


 ここでは最も広く用いられている検出方法を二つ紹介する。


中心星の「ふらつき」を観察する:これは1個または複数の見えない惑星の重力によって、中心星の光のカラースペクトルに生じる変化を探す方法だ。


 この変化パターンが定期的かつ周期的で、中心星の微小なふらつきに対応しているなら、それは惑星によって引き起こされている可能性がある。系外惑星の18%近くがこの方法で検出された。


惑星の「影」を探す:これは、望遠鏡をのぞいている天文学者や宇宙空間の人工衛星などの観測者と中心星のちょうど間を惑星が通過する際に、惑星によって星の光度がわずかだが測定可能な量だけ減光するのを検出する方法だ。


 現在までのところ、この方法が最も結果を残しており、NASAのケプラー(Kepler)宇宙望遠鏡は、2009~13年に数千個の惑星候補を発見した。系外惑星全体の約80%がこの方法で発見されたものだ。


■生命を支える条件とは?


 これまでに検出されている系外惑星のうち、中心星との位置関係で水が蒸発するほど高温でなく、固く凍るほど低温でない「温暖な」ゾーン内にあるのは、ほんの一握りにすぎない。


 地球上の生命もまた、大気なしでは考えられない。人間の場合、生存に必要な酸素を含む大気が不可欠となる。さらに大気は、恒星が発する紫外線やX線などの高エネルギー放射線によって動物種が損傷を受けるのを防いでいる。


 だが、地球上で生命がどのように出現したかはまだ完全には分かってないため、宇宙にある他の惑星の生物が、人間にとって致命的なガスや化学物質、温度などの中で生存、繁栄できるかもしれない可能性もある。

【翻訳編集】AFPBB News

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング