「僕らを殺す気」 アルカラスが過密日程に苦言、すでに50試合消化
AFPBB News / 2024年9月22日 15時30分
【AFP=時事】男子テニスのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)が21日、今のテニス界の試合日程は「僕らを殺す気」だとして、過密スケジュールに苦言を呈した。
今年の全仏オープン(French Open 2024)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2024)を制したアルカラスは、現在は欧州選抜と世界選抜の対抗戦、レーバー・カップ(Laver Cup 2024)に出場中だが、これは今季自身14個目の大会。ここへ来るまでにすでにシングルス50試合をこなしてツアー3勝を挙げ、パリ五輪では銀メダルを獲得した。
レーバー・カップ2日目のこの日、ベン・シェルトン(Ben Shelton、米国)をストレートで下したアルカラスは、「多分、僕らを殺す気なんだ」とスケジュールに言及。選手によって考え方は異なるとした上で、「カレンダーはあまりにも過密」で「現時点でけがが非常に多い」という見解を示し、「そのせいで、今はたくさんのいい選手が多くの大会を欠場している」と続けた。
さらに、自身も過密日程の影響でツアーに対するモチベーションが上がらないときがあると明かし、「大会に出たくないことがあるんだ。うそはつけない。そう感じたことがすでに何度かある」と打ち明けた。
8月末からの全米オープン(US Open Tennis Championships 2024)では、世界ランク74位のボティク・ファン・デ・ザンスフルプ(Botic Van de Zandschulp、オランダ)に敗れてまさかの2回戦敗退。その原因について、アルカラスは五輪と全米オープンとの間に十分な休みを取れなかったのが響いたと認めている。
同じくレーバー・カップに出場している世界2位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)も、アルカラスに同意し、対応が必要だと話している。
「ATP(男子プロテニス協会)は僕らの意見なんて気にしない。金になるビジネスだからだ」としたズベレフは、「スポーツ界でも最も長いシーズンだ。不必要なほど長く、大会の量も不必要だ」と主張した。
選手側がストライキを起こす予定はあるのかという質問に対しては、「僕らはボイコットを認められていない。出場しなければ罰金を科される」「誰か選手がいなくてもツアーは続く」と答え、「何とかする必要がある。解決は簡単ではないが、解決する必要がある」と訴えた。
アルカラスとズベレフは、この後も国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2024)の準々決勝以降が行われる11月後半までシーズンが続く。その後の2025年シーズンは、オーストラリアで12月27日に開幕する男女混合の国別対抗戦「ユナイテッドカップ(2025 United Cup)」から始まる。
【翻訳編集】AFPBB News
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