妻を72人にレイプさせた男は「モンスター」 共同被告側が無罪主張 仏
AFPBB News / 2024年12月14日 15時15分
南仏アビニョンの裁判所で行われているドミニク・ペリコ被告の裁判で、共同被告2人を担当している弁護士のナディア・エル・ブルミ氏(2024年12月13日撮影)。(c)Christophe SIMON / AFP
【AFP=時事】フランスで、妻の意識を鎮静剤で失わせ、自ら性的暴行を加えたり、インターネットで募った男72人に性的に暴行させたりしていたとして起訴されたドミニク・ペリコ被告(72)の裁判で13日、共同被告の弁護人は、「モンスター」であるペリコ被告にそそのかされて暴行に加わったとして無罪を主張した。
ペリコ被告以外に共同被告として裁判にかけられているのは、27歳から74歳までの50人。このうち1人は、ペリコ被告の元妻ジゼルさんには手を出していないものの、同被告の手を借りて、同様の手口で自身の妻をレイプしていた。
残る49人のうち、清掃員のオマール・D.被告(36)と最高齢で年金生活者のジャンマルク・L.被告(74)は、ジゼルさんをレイプした罪に問われており、検察はそれぞれ禁錮12年と10年を求刑している。
2人の弁護人、ナディア・エル・ブルミ氏は13日、ジゼルさんの同意がなかったことに疑問を呈するつもりはないとする一方で、「私が弁護しているのは、社会的に普通の男性たちだ」と述べ、2人はぺリコ被告という「モンスター」に操られていたとして無罪を主張。
2人はペリコ被告に「物のように扱われた」「間接的な犠牲者だ」とも主張し、「ペリコ夫人が薬物を投与されていたことを、2人は知る由もなかった」と続けた。
他の被告らの弁護人も、ペリコ被告を「オーガ(鬼)」「オオカミ」などと表現している。
さらにエル・ブルミ氏は、「市民団体が英雄扱いされ、私たち(被告の弁護人)が何を言ってもアンチフェミニズムと見なされるので、発言は極めて難しい」と主張。
この裁判は一般市民やメディアからの圧力にさらされていると指摘し、判事らに対して「冷静さを保ち」、事件の事実そのものに焦点を当てるよう訴えた。
公判が始まってから、エル・ブルミ氏は自身のSNSに動画を投稿。車内で1980年代の英国のポップデュオ「ワム!」の楽曲「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ(Wake Me Up Before You Go-Go)」に合わせてノリノリで踊っている動画は、多くの批判を招いた。
一部のユーザーは、ジゼルさんが暴行を受けていた際に鎮静剤で眠らされていた事実をやゆしているのではないかと指摘。エル・ブルミ氏は、こうした見方を否定し、ジゼルさんを嘲笑するつもりはなかったと謝罪に追い込まれた。
【翻訳編集】AFPBB News
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