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老後に賃貸暮らしをする場合、生活費はいくら必要?

オールアバウト / 2024年8月31日 18時30分

老後に賃貸暮らしをする場合、生活費はいくら必要?

みなさんから寄せられたお金についてのさまざまな疑問や悩みに、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は「老後に賃貸暮らしをする場合、生活費はいくら必要か」についてです。

みなさんから寄せられたお金に関するさまざまな疑問や悩みに、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。

今回は、持ち家から賃貸に住み替えを検討している50代女性からの質問です。

Q. 自宅を売却することになりました。賃貸になった場合、老後の生活費はいくら必要でしょうか?

「相続の関係で自宅を売却しなければならなくなりました。売却予定の土地はあまり高く売れないため、近隣で一戸建てを購入するのは難しい状況です。古いマンションなら購入できるものの、建物の老朽化や住民の高齢化が気になり、躊躇しています。自分の経験から、子供たちに迷惑をかけたくない気持ちが強く、URなどの賃貸で過ごすことも考えています。しかし、一体どれほどの資産があれば足りるのか心配が尽きません。賃貸派の人はどのように考えればいいでしょうか?」(あぷりこさん/女性/57歳/パート・アルバイト)

<世帯年収>1000万円
<家族構成>夫(56歳)、次女(25歳)
<金融資産>現金預金2000万円、リスク資産2000万円

A. 「現在の収支差額から、30年間で必要となる金額を概算してみてください」(深野さん)

持ち家の場合も、基本的には固定資産税がかかりますから、老後の数十年であれば賃貸にしてもそれほど変わらないと思います。UR(都市再生機構)の賃貸は比較的安いですので、例えばUR物件に引っ越した場合の家賃がどれくらいか調べてみましょう。

そして、次女が将来的に出て行くと仮定して、夫婦二人暮らしになった場合の収入と支出がどのくらいになりそうか計算してみてください。年金がどのくらいになるのか、家賃はいくらくらいになりそうか、概算でいいので出してみて、その収支差額×12カ月分×30年分をまず把握しましょう。

基本的に定年後は収入は減りますが、教育費や住宅ローンの返済などの支払いが終わると、支出も年々減少していきます。それに伴って、減った収入の範囲内で支出もおさまるようになっていくと思います。しかし、将来の支出がわからないというのであれば、ひとまず現時点と同額で計算しておけば、余裕ある見積り額になります。

例えば、計算してみた結果、2000万~3000万円ぐらい必要となれば、現在、金融資産が4000万円あるので大丈夫でしょう。もう少し必要なのであれば、現在ご主人が56歳なので、退職までの4年間でどれくらい積み増す必要があるのか。

あるいは、65歳まで働けるならその間の収支を計算し、黒字であればいくら積み増しすることができるのかを考えます。また、ご主人の退職金がある場合は、その分もプラスすることができます。

ご相談者の金融資産を見るかぎり、60歳を過ぎて夫婦二人で月に50万円の支出があると困りますが、月に30万円程度の支出であれば、それほど心配する必要はないと思います。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
(文:All About 編集部)

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