わが子は5つのうちどのタイプ? ご褒美目的の子は要注意!?「性格別」勉強のやる気アップ法
オールアバウト / 2024年12月4日 21時15分
子どもによってどんなことに楽しさや喜びを感じるかはバラバラなので、勉強をする上でのモチベーションの源泉もそれぞれです。お子さんの勉強へのやる気を引き出したければ、まずは「わが子はどんな子か?」から考えましょう。
子どもによってどんなことに楽しさや喜びを感じるかはバラバラです。ですから、何が勉強をする上でのモチベーションの源泉になるかも、子どもによって違ってきます。お子さんの勉強へのやる気を引き出したいと思ったら、まずは「わが子はどんなタイプの子か?」から考えてみましょう。
その上でヒントになることが多いのが「遊び」です。子どもが自発的にやっている行動ですから、どんな遊びを好むかを観察すると、どんなことに楽しさを感じるかが見えてきやすいです。
今回は5パターンの性格タイプをご紹介するので、お子さんに一番当てはまるものを考えて勉強のモチベーションアップの参考にしてください。
1. みんなでワイワイ遊ぶのが好きなタイプ
「みんなでワイワイ遊ぶのが好き」というタイプの子がいます。例えば、サッカーやバスケットボールなどのチームスポーツが好きだったり、ゲームではスマッシュブラザーズやマリオカートなどを友達とやるのが好きだったりするような子です。こうしたお子さんは人間関係が原動力になるので、勉強もだれかと一緒が効果的です。
おうちでの勉強でも、1人でやるよりお父さんやお母さんがそばで見ていてくれた方がやる気になりやすく、リビング学習が合うタイプです。塾を選ぶ際にも、小規模な塾でアットホームな雰囲気のところ、自習室があって友達と自習できるところだとやる気が出やすいでしょう。
2. 勝ち負けに熱くなるタイプ
「勝ち負けに熱くなる」というタイプの子もいます。勝敗が決まるゲームで勝つと大喜びして、負けると泣きわめくようなお子さんは、勉強でも勝てる勝負をさせてあげるとぐんぐん伸びます。ただし、勝てなくなるとやる気をなくす場合も多いので注意が必要です。ゲームで負けるとかんしゃくを起こして「もうやりたくない!」と投げ出してしまう子がいますよね。
そういう子は勉強でも同じように、よい成績が取れないと「もうやりたくない!」となりがちです。ご家庭でしっかり先取り学習をさせて、勝てる状態で学校や塾に送り出してあげることが、その後スムーズに進むかどうかを大きく分けます。勝てる状態であれば、大手塾の大規模な校舎での競争を楽しんでくれるでしょう。
3. 好奇心が強いタイプ
「好奇心が強い」というタイプの子もいます。昆虫や動物など、何かすごく好きなものがあり、図鑑を読み込むようなお子さんはこのタイプです。好奇心を育て上げることが一番なので、お子さんの「なんで? どうして?」に答えてあげましょう。調べる手段を与えてあげるのも大切です。学習に関しても、興味があることから横展開して勉強につなげてあげることを心がけましょう。
例えば、乗り物好きな子であれば、多くの子が苦手とする算数の「速さ」の概念を、乗り物の走る速さから早めに教えてあげたり、鉄道の路線図や道路網から日本の地理を教えてあげたりできるでしょう。
4. 物欲があるというタイプ
「物欲がある」というタイプの子もいます。「コレクション」が好きなタイプの子っていますよね。たくさん文房具を集めたり、カードを集めたり。ゲームの中で、様々なアイテムやキャラクターを「コンプリート」することに燃える子もいます。
そういう何かを集めるのが好きな子や、そのためにお小遣いを欲しがる子には、勉強のご褒美として与えるのも1つの手です。ちなみに、お小遣いでは見向きもしない子が、ゲーム時間をご褒美にすると喜んでやるということもあります。
お子さんをよく観察して、喜ぶご褒美を設定しましょう。努力と報酬のバランスが崩れないようにご注意を。
5. やり込み好きなタイプ
「やり込み好き」というタイプの子もいます。縄跳びで飛べた回数を記録更新できるとすごく喜ぶとか、ゲームのキャラクターをひたすらレベル上げして最強を目指すとか、マリオカートのようなゲームでタイムアタックで記録更新を目指すような子です。
そうしたところが見られる子には、勉強でも成果を可視化してあげ、自分が成長している手応えを感じられるようなやり方をするのが効果的です。例えば、テストの点数や勉強時間の累積を表にして目に見えるようにしてあげたりするとよいですね。
勉強の質にもリンクする
子どものタイプは「この中のどれか1つ」ではなく、複数のものが当てはまる場合もあります。たくさん当てはまるほど、勉強へのモチベーションを作りやすいでしょう。なお、これら5つは勉強の質ともリンクしています。例えば、1のタイプに関して「一緒にやってくれる人がいればやれるけど、一人ではやる気がしない」という状態は、やる気を他者に依存しているという点で問題が残ります。
また、2のタイプの子は「得意科目で勝負する」「勝てる相手を選んで勝負する」という方向にも行きがちです。4のタイプの子に「ご褒美」をやる気の原動力にするのは簡単ですが、報酬がもらえる必要最低限しか勉強しないでしょう。
これらに共通していえるのは、質が高い勉強をする保証はなく、形ばかりの勉強になることも多いということです。
それに対して、3や5のタイプの子のように「好奇心」「向上心」が原動力になると、放っておいてもどんどんやりますし、質の高い勉強にもなります。
このように「好奇心」「向上心」が原動力になるのが理想です。1、2、4が入り口となった場合には、やっているうちに好奇心が持てるように、そして成長の手応えを感じて向上心が芽生えるように、上手にスライドさせていきましょう。
(文:菊池 洋匡( 中学受験ガイド))
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