1日1.5Lの水を! 隠れ脱水にならないための“巡りケア”って?
ananweb / 2019年8月25日 19時30分
マッサージで余計な水分を流しつつ、カラダが喜ぶ水をチャージ。巡りのいいカラダは疲れ知らず、肌や髪が潤う嬉しいおまけも。“巡りケア”をご紹介します!
■ 溜まった疲れは、水分と一緒に体外へ。
「夏の疲れは、むくみとも深い関係があります」とは、セルフケアエステティシャンのLilyさん。そのカギを握るのがリンパ液。
「リンパ液は、細胞が出す疲労物質や老廃物を回収してリンパ管に戻り、静脈へと運ぶ役割があります。が、スムーズに流れずに細胞間に溜まってしまうと、むくみが発生。同時に疲労物質もあちこちにとどまってしまうのです」
滞留が起きる原因のひとつは、
「塩分の摂りすぎ。塩分は細胞の外に溜まって、水を抱え込む性質があります。夏は火を使いたくないからとコンビニごはんで済ませていると、味が濃い食事が多くなり、塩分過多になりがちです」
さらに冷房による冷えや、暑さで運動不足…など、夏はリンパ液の流れを淀ませる要因が目白押し。むくみの解消イコール疲れの軽減、さっそくケアを始めたい。
「実は効率よく流せるのは、上半身のマッサージ。鎖骨のすぐ下にある“静脈角”を流すことで、全身の巡りが良くなります。まずは胸もとから始め、大きなリンパ管のある腋の下もほぐします」
■ 鎖骨
胸もとにある“バルブ”を開く。
鎖骨下にある“静脈角”は、「全身のリンパ管が集まり、静脈に流れ込む場所。ここが詰まっているとどんなに脚をマッサージしてもむくみは取れません」。冷房でこりやすい首筋とともによくほぐして。
(1)あごの下に人さし指と中指、薬指の先を当て、顔を横に向けながら、あごに沿って耳へと滑らせていく。
(2)耳を人さし指と中指で挟んで上下に動かすようにして、軽くマッサージする。
(3)続いて「あー」と声を出した時に浮き出る、耳の下の筋肉(胸鎖乳突筋)を同じ2本の指で挟みながら、下へと滑らせる。
(4)鎖骨の窪みに当たったら、同じ2本の指で鎖骨を挟み、肩に向かって流す。(1)~(4)を何度か繰り返し、反対側も同様に。
■ 肩&腋
腋の下の詰まりを取って、全身のリンパを巡らせる。
上半身のリンパが合流するターミナルとなっているのが腋の下。「親指を腋の下に差し込んで、腕を下ろすだけで刺激になります」。腋の下から肩甲骨の内側を探るように、深く指を入れるのがコツ。前側も、親指以外の4本を腋に差し込んで刺激して。痛い場合は軽く触れるだけでもOK。
■ お腹
内臓の冷えを取り、リンパの巡りをさらに活発に。
「冷えてむくみがある人は、内臓も冷えていることが多いんです」。胃から腸のあたりにかけて手のひら全体を当て、お腹を温めたら、手を重ねて、おへそから大きく“の”の字を書くようにお腹全体をさする。「お腹が温まると、下半身へのリンパの流れにも好影響。ゆっくりと5回、繰り返して」
■ 代謝を上げて疲れを防ぐ、水の飲み方Q&A。
循環が良くなったカラダに続いてチャージするべきは、新鮮な水。
「人間のカラダは6割以上が水分でできています。消化吸収にエネルギー生産など、体内のすべての代謝に必要不可欠なのが水。足りないとさまざまな不調が生じてきます」(内科医・馬渕知子先生)
エネルギーが作れずに疲れやすくなるだけでなく、
「血液が減って血管が収縮するために頭痛が起きるほか、最近は慢性的な脱水は脳にダメージを与えるという指摘も。当然、髪や肌も乾燥しがちになります。疲労防止にも美容のためにも、水をしっかりと飲むことが大切なのです」
飲むべき量や、タイミングなどを改めて教えてもらった。
「理想は1日1.5L。夏は喉が渇きますが、他の利尿作用のある飲み物などを飲むことも多く、実は純粋な水は摂れていないことが多い。結果、“隠れ脱水”になっている人が少なくありません。疲れや、前述のような不調があれば、この隠れ脱水を疑って。カラダ中の水分を常に入れ替えるつもりで、こまめに飲む習慣を」
■ 1日にどれくらい飲めばいいの?
まずは1日1.5Lを目標に。
「理想量は自分の体重×35~40mlです」と、馬渕先生。体重50kgの人なら約1.7~2Lということに。「ただ、スープやみそ汁を必ず加えるなど食事できちんと水分を摂れていれば、差し引いて1.5L程度でもOKです」。飲み飽きてしまう時は、「クエン酸サプリやレモン汁などを加えると目先が変わり、疲労回復にも役立ちますよ」。
■ 飲むとよいタイミングは?
就寝前後は必ず。あとは一日を通してまんべんなく。
「血液が一番濃くなるのは寝ている間。寝る前と起床後は、必ず水分を摂りましょう」。寝起きは、できれば白湯を。「水分子は熱が加わると安定し、まろやかになります。胃腸にやさしく朝におすすめ」。日中は、1時間から2時間ごとに200mlほどを目安にして。「1.5Lを短時間に飲むと胃腸に負担が。一日かけて少しずつ飲みましょう」
Lilyさん セルフケアエステティシャン。骨と筋肉の際に着目した新メソッド「深層リンパマッサージ」を提案。現在はオンラインサロンを開設。
馬渕知子先生 内科医。マブチメディカルクリニック院長。さまざまな科と提携を結び、内科学からアンチエイジングまで、幅広い分野に携わる。
Tシャツ¥9,000 ミドルトップ¥9,000 レギンス¥13,000(以上ダンスキン/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター TEL:0120・307・560)
※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・莉帆 取材、文・新田草子
(by anan編集部)
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