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一生懸命生きなくてもいい? “自己と対話”して救いになる本4冊!

ananweb / 2020年5月29日 21時0分

一生懸命生きなくてもいい? “自己と対話”して救いになる本4冊!

人にあたってしまったり、関わり自体を持つのが面倒だったり…。人間関係を築くのが苦手なら、心の内を見つめる読書で、自分と対話してみて。ライター、ブックカウンセラーの三浦天紗子さんが、“セルフコミュニケーション”に役立つ本をご紹介!
■ 世間の物差しに迎合して人も自分もジャッジしない。


対人関係が苦手な人は、そもそも主体となる自分自身とのコミュニケーションに問題があるのかも。その場合、自分との対峙を促す本が、自分への理解を深める一助になってくれそう。

「自分で本を選び、意識的に読み進めないと進まない読書は、能動的な行為です。書かれている意味を意識的に掴もうとするので、自然と自分の感情や体験と向き合うことになります」

と、三浦さん。内面を見つめるきっかけとして選んでくれた本が、韓国のイラストレーターが自問自答を繰り返す『あやうく一生懸命生きるところだった』。

「韓国では、“お金持ちになってください”というCMのキャッチコピーが流行語になり、著者は“お金持ちになりさえすれば、あとはすべて上手くいく”と視野狭窄に陥ります。そして、本当に大切な、自分はどう生きたいのかということを見落としていたことに気づきます。世間が言う“当たり前”に自分を押し込めず、他人も、自分の枠に当てはめてジャッジしない。基本中の基本ではありますが、それが、いい人間関係を築くのには肝心です」

三浦さんが自らにも問いかけたいというフレーズが、「仮に後れをとったとして、それはそんな大ごとだろうか」。

「スピード感が求められる時代ですが、“なぜ、もっと効率よくできないのか”と自分の至らなさを責めても、意味がないんですよね。その人なりの速度を大事にしてほしいです」

『あやうく一生懸命生きるところだった』 ハ・ワン 岡崎暢子・訳

自分らしい生き方を見つける韓国エッセイ。
韓国で25万部超えのベストセラー。イラストレーターと会社勤めのダブルワークをしていた著者が、40歳を目の前に突然、退社。自分を見つめ直し、自己嫌悪から抜け出す。ダイヤモンド社 1450円

三浦天紗子さんおすすめのもう3冊

■ 『やらない理由』 カレー沢 薫

自虐で人気の漫画家が自己肯定!?
「32ある全エッセイが、“自分は浮気したいが、されるのは嫌”など、自己中心的なわがままから始まります。誰もが“理想の自分”を描きますが、著者は皆が理想に挫折することを見越し、努力すべきではない理由を読者に代わり発見。逃げ出すことを肯定してくれます。同時に、なぜ自分は“そうあるべき”だと考えるのか、思考実験もできます」。マガジンハウス 1100円

■ 『まとまらない人 坂口恭平が語る坂口恭平』 坂口恭平

さまざまな顔を持つ著者の自伝。
建築家、作家、アーティストと、多方面で活躍する著者。「ご本人は自分の好きなものを何でもやる方式で、ひとつに集中することなく片っ端からやり、“やりたいことやったら、人付き合いとかいらないことに気づく”のです。“人に認められないほうがいい。…自分で認めてあげればいい”など、他人の評価が気になる人に刺さる言葉が見つかります」。リトルモア 1500円

■ 『僕は僕のままで』 タン・フランス 安達眞弓・訳

Netflixの人気者によるエッセイ集。
『クィア・アイ』のファッション担当として人気を博す著者が幼少期から振り返り、自分を信じる強さを手にするまでを記す。「ゲイでパキスタン系移民3世。人種差別や性差別に傷つくたびに、自分の心に徹底的に向き合い、ベターな方法を模索します。そうした自分との対話が、本心を見つけ、自分自身と仲良くなるためにも大切なのだと感じます」。集英社 2100円

三浦天紗子さん ライター、ブックカウンセラー。本誌のほか、『CREA』『サンデー毎日』や文芸誌などで著者インタビューや書評を担当。漫画にも詳しい。著書に『そろそろ産まなきゃ』(CCCメディアハウス)などがある。

※『anan』2020年6月3日号より。写真・大内香織 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)

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