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自閉症の息子がモデル…視覚障害の写真家が撮った奇跡のビジュアル

ananweb / 2020年8月30日 20時20分

自閉症の息子がモデル…視覚障害の写真家が撮った奇跡のビジュアル

8月24日、横浜市役所で『ヨコハマ・パラトリエンナーレ』のプログラム発表イベントが開かれました。会場では、地元の小学生に向けた公開授業も実施。イベントの様子とパラトリエンナーレの魅力についてご紹介します!
■ パラトリって?

【女子的アートナビ】vol. 181

『ヨコハマ・パラトリエンナーレ』とは、障害のある方と多様な分野のプロフェッショナルが芸術表現を創造・発信するアートプロジェクト。横浜美術館を中心に開催される国際芸術展『横浜トリエンナーレ』にあわせ、3年に1度開催されています。

パラトリの初開催は2014年。2回目は2017年に開かれ、どちらも来場・参加者数が約10万人以上を記録したビッグなイベントです。

■ 奇跡のメインビジュアル


『ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020』の開催テーマは「our curioCity ―好奇心、解き放つ街へ」。

メインビジュアルに使われているのは、アメリカ在住の写真家ブルース・ホールさんの写真です。

生まれつき視覚障害のある彼は、重度の自閉症をもつ双子の父親でもあります。今回の写真は、息子さんが水をつかもうとしている瞬間をとらえた一枚。美しい青と少年の姿が混ざり合って、見たこともない不思議な世界が表現されています。

この写真は、ヨコハマ・パラトリエンナーレ総合ディレクターの栗栖良依さんがセレクト。「既存の常識では考えられないような写真でビジュアルを作成したい」と考えて選ばれた、奇跡の写真です。

■ コロナ禍だからこそやりたい!

『ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020』は、新型コロナウイルスの感染拡大を機に企画内容を見直し、オンラインとリアルが融合したプロジェクトとして開催されます。

今回のプログラム発表イベントでは、総合ディレクターの栗栖良依さんが登壇。ご自身も脚に障害を抱えながら活動を続けてきた栗栖さんは、「コロナ禍で大変な状況だからこそ、孤立しがちな障害者もアクセスできる形でパラトリエンナーレをやりたい」と意気込みを語りました。

2020年のパラトリは、プレ会期が8月24日(月)からスタートし、コア会期は11月18日(水)から 11月24日(火)まで、横浜市役所アトリウムにて開催される予定です。(おもなプログラムは最後のInformationをご覧ください)

■ 小学生のコメントに涙…

イベントには、みなとみらい本町小学校5年生のこどもたちも参加。会場では、ドキュメンタリー映画『sense of oneness とけあうところ』(監督・撮影・編集:池田美都)の一部が上映されたあと、ディスカッションが行われました。
(※この映画は、障害や国籍の壁をこえて多くの人たちがパフォーマーとしてイベントに参加している様子を記録したものです)

ここで、栗栖さんと小学生たちによるディスカッションの一部をご紹介します。

栗栖さん  この映画を見てどう思いましたか?

小学生Aさん  車いすを使うからこそできるパフォーマンスがいいなと思いました。

小学生Bさん  男女関係なく、車いすでも自分の個性を生かして演技して踊っていました。差別がなくていいと思います。

栗栖さん  アカンパニストになるのに必要な要素とはなんだと思いますか?
(※アカンパニストとは、障害のある人と一緒に創作活動をする人のこと)

小学生Cさん  周りの状況を見て何が求められているか、その人が今何をしたいのかを考え、周りと人の考えを埋めることが必要です。

小学生Dさん  いろいろな人を想える心があったら、どんな人でもアカンパニストになれる。思いやりがあれば、経験したことのない人でもできると思います。

いかがですか? 小学生のみなさんのコメント、どれも本当にすばらしいですよね。聞いていて涙が出そうになりました。

みんなで一緒につくりあげていくパラトリの魅力が存分に伝わるイベントでした。

パラトリのプレ期間は、8月24日からはじまっています。まずは公式サイトをチェックしてみてくださいね。

■ Information

名称:ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020
会期:プレ会期8月24日(月)~
コア会期11月18日(水)~ 11月24日(火)
場所:オンライン、
横浜市役所アトリウム
チケット:無料 ※一部有料。詳しくは公式サイトをご確認ください。

『ヨコハマ・パラトリエンナーレ2020』のおもなプログラム:
1.パラトリテレビ:
ヨコハマ・パラトリエンナーレの魅力を伝えるオリジナル番組をYouTubeで配信。車椅子インフルエンサーの中嶋涼子さんがナビゲーターをつとめます。

2.BOOK PROJECT「そのうち届くラブレター」:
障害のある表現者とアーティストによる読む展覧会。本の形式で編まれ、横浜市役所で作品展示をするほか、公式サイトでも展開されます。

3. 「サーカスアニメーション」/「パラトリみらいサミット」:
両足義足のサーカスアーティスト、エリン・ボールさんや日本初のソーシャルサーカスカンパニーSLOW CIRCUS PROJECTのメンバーが「サーカスアニメーション」をつくり、オンラインで配信。さらにコア会期には、SLOW CIRCUS PROJECTのメンバーと、みなとみらい本町小学校5年生のこどもたちが議論を交わす「パラトリみらいサミット」が開かれます。

4. パラトリラボ:
「フード」と「メディア」のふたつのテーマでオンラインゼミが開催されます。

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