コロナ禍で生まれた新しい「不安疲労」って何? 腸ツボを紹介
ananweb / 2021年4月14日 20時0分
コロナ禍による不安や恐れなどから、なんとなくだるい、気持ちが重いといった疲労感はありませんか? その「不安疲労」の対策として、簡単にできる腸ツボマッサージなどをご紹介します。
コロナ禍で生まれた新しい疲労のタイプ「不安疲労」の原因と対策
コロナ禍により、これまでに感じたことのない不調を感じていませんか? 感染への不安や終わりの見えない自粛生活などから、なんとなくだるかったり、気持ちが重かったりするなら、「不安疲労」かもしれません。
今回は、コロナ禍で生まれた新しいタイプの疲労である「不安疲労」の原因と対策をご紹介。特に腸ツボマッサージは手軽にできる対策としておすすめです。
「不安疲労」とは?
パラミロン研究会が2021年1月に、関東および関西エリアに住む20~70代の男女1,200人に対して実施した、コロナ禍における不安と疲労の実態についてのアンケート調査結果によると、長引くコロナ禍を受け、「感染」「終わりの見えない自粛生活」「周囲とのコミュニケーションロス」「収入減」といったことに不安を感じている人が多いことがわかりました。
また「やる気が出ない」「疲労感」「ストレスを感じやすい」といった不調を感じる人も多く、パラミロン研究会はこれを「不安疲労」と名づけました。
パラミロン研究会理事で、東海大学医学部客員教授、内分泌・糖尿病専門医の久保明先生によれば、「不安疲労」とはコロナ禍で顕在化した新しいタイプの疲労で、「何となくだるい」といった身体的疲労感と、「やる気が出ない」「不安だ」という精神的疲労感が結びついたものだといいます。
この「不安疲労」は老化を加速させる可能性があり、「不安疲労」の状態が続くと、うつなどにつながることもあるので要注意とのこと。もし思い当たる節があれば、早めに対策をとりたいですよね。
「不安疲労」の対策
では、「不安疲労」はどうすれば改善できるのでしょうか? パラミロン研究会からは、次の3つの対策が紹介されています。
1. 呼吸法、ウォーキング
久保先生によると、疲労の正体は自律神経の機能低下にあるため、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整えることが大切だといいます。おすすめは、吐く息を普段より長めにする呼吸法、姿勢を正したウォーキングなど。これらは副交感神経の働きをスムーズにするそうです。
2. パラミロンの摂取
パラミロンの摂取も対策の一助となるといいます。パラミロンとは、ユーグレナ(和名ミドリムシ)だけが生成する成分で、腸に直接作用し、身体的・精神的両方の疲労感を軽減し、副交感神経系や免疫細胞を活性化することがわかっているといいます。パラミロンは市販のサプリメントやゼリーなどから摂取できるので、取り入れてみるのも良さそうです。
3. 腸ツボ刺激
パラミロン研究会理事で、京都府立医科大学大学院医学研究科教授、消化器病専門医の内藤裕二先生によると、腸にはツボがあり、刺激すると腸から脳へとシグナルが送られ、精神的、身体的疲労感の軽減につながると考えられているのだそう。
そこで、腸ツボを押すことも対策のひとつ。パラミロンを摂取することで体の内から腸ツボを押すと考えられていますが、体の外から腸ツボを刺激する方法もあります。このあと、詳しくやり方をご紹介します。
腸ツボマッサージの方法
腸ツボマッサージは、腸セラピストの真野わかさんによる方法をご紹介します。
腸ツボは、おへその上下、左右にあり、それらを指で刺激します。マッサージ中は常にゆっくりとした呼吸を心がけ、心地良い、痛気持ち良いを目安にするのがポイントです。
1. 腸もみ
まずはお腹(小腸)をやわらかくして腸ツボを刺激しやすい状態にする腸もみから。
【所要時間:約1分】
(1)手のひらを重ね合わせるか、指を組むかして、おへそを覆い隠すように手のひらを置く。
(2)自然な呼吸をしながら、手首を使って時計回りに1周5~6秒でまわしもみする。
(3)約1分かけて10周ほど行う。
2. 腸ツボ刺激:おへその上下
おへその上下にある腸ツボを、「押す」と「小さな円を描きながら押す」の2通りで刺激します。
【所要時間:約1分】
(1)人差し指、中指、薬指の3本の指先を重ねてお腹にあてる。
(2)息を吐きながら、おへそより指1本分上の1か所、下の4か所の計5か所を、1か所につき5~6秒ずつ指の腹で押して刺激する。
(3)同じ5か所の腸ツボを、(2)と同様に人差し指、中指、薬指の3本の指先をあてたまま小さく円を描きながら5~6秒ずつ順に押す。
3. 腸ツボ刺激:おへその横
おへその左右にある腸ツボを、「押す」と「小さな円を描きながら押す」の2通りで刺激します。
【所要時間:約1分】
(1)息を吐きながら、おへそより指3本分右と左にある腸ツボを、親指以外の指先を後ろに向けるようにして、親指の腹をおへその左右の腸ツボにあてる。
(2)左右の腸ツボを、1か所につき5~6秒かけて親指の腹で3回ずつ押す。
(3)同じ左右の腸ツボを、(2)と同様に親指の腹で小さな円を描きながら3回ずつ押す(1回5~6秒)。
まだ終わりが見えないコロナ禍。不安も続きますが、対策を行って上手に「不安疲労」をケアしていきましょう。Information
久保 明さん 内分泌・糖尿病専門医。東海大学医学部客員教授。医学博士。
内藤 裕二さん 京都府立医科大学大学院医学研究科教授。消化器病専門医。医学博士
真野 わかさん 腸セラピスト。一般社団法人養腸Brew理事。日本養腸セラピー協会会長。
©g-stockstudio/Gettyimages
文・椎原茜
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