人生かけても彼は振り向かない…「好きな人から愛されない」女性の特徴
ananweb / 2021年9月9日 20時40分
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、幼なじみの彼に片思い中の23歳女性。彼好みになろうと努力をしていたが、ある日彼から呼び出されて…。三松先生が、恋も幸せも逃げていく女性の特徴をお伝えします!
七瀬(23)自分レス。理系でもないのに好きな男のためにソッチに就職すんなよ
【レスなひとびと】vol. 130
「やっぱりこれからの時代はITスキルがないとなあ」
大好きな幼なじみのコウちゃんに言われたから、七瀬はエンジニアになった。プログラミングスクールに通って、必死で就活して今の会社に入った。
数学は苦手だった。ずっと黒い画面に向かっていると気が滅入る。でも、コウちゃんの理想に近づくためならがんばれた。退屈を感じても、ネイルサロンで整えてもらったカラフルな指先を見てがんばった。
ただ休日も勉強会に参加したり、趣味でアプリを作ったりしている同僚を見て思う。「そこまでプログラミングにエモさを感じらんない…私、この仕事そんなに好きじゃないんだ…」とため息が出る。
特に最近はシステム障害が続いて残業続き。ストレスマックス!
「今日も22時か…」
仕事終わりにショッピングを楽しんで帰りたいのに現実は厳しい。ピコン と通知が鳴って、届いたのは大好きなコウちゃんからのLINE。
「週末、どっかでお茶しない? 話したいこともあるし」
うれしくって、即返信。話ってなんだろう。
「もちろんいいよ! プラザの屋上カフェでどう?」
土曜日。去年モノだけど、大きなフリルのついたお気に入りのワンピースでカフェへ。
「コウちゃん、久しぶり!」
「お〜七瀬、久しぶり。最近どうよ」
「うーん、仕事が障害続きで大変。毎日深夜帰宅で嫌になっちゃうよ」
「そっかあ。じゃあ、転職したらいいんじゃね?」
コウちゃんが推したから、エンジニアになったのに。とムッとしつつも聞く。
「で、話ってなあに?」
「いや、実は今度結婚すっからさ。一応、幼なじみの七瀬には紹介したくてさ」
うぇーーーーーっ! 聞いてない、聞いてない。彼女がいるなんて聞いてない。ショックでアワアワする。
「あっ、来た来た。カレンー!」
こっちに向かってくるのは、今年七瀬がほしかったブランドのワンピースを着た女の人。話を聞けば、ネイリストさん。
「客商売って大変なこともあるけど、やっぱり好きなことを仕事にできるって幸せ。新しいデザインを考えている時なんか、時間忘れて世界にはいっちゃう。あ、七瀬ちゃんのお爪もかわいいね。サーモンピンクきれい」
「カレンはいつも楽しそうにしてて、見てる俺まで楽しくなるんさ」
コウちゃんがニコニコ話すカレンを見つめている。
なんで? なんで? コウちゃんの理想ってITスキルバリバリの子じゃなかったの!? これからの時代、そういう子とパートナーになって時代を制覇するんだったんじゃ。
話ちがうじゃない。
カレンさんみたいに自分がほんとに興味あるファッションや美容の仕事に就けばよかった…。
七瀬、恋も仕事もデッドロック。
【三松さんからのコメント】
七瀬さん、大好きなコウちゃんの言葉を拡大解釈して、突っ走ってしまいましたね。結婚している相手ならまだしも、彼女がいるかもどうかも知らない相手の言動に、人生を振り回されてはいけませんよ。
好きな人が「バリバリ仕事をする女の人が好き」と言ったらバリキャリを目指して、「事務とか受付とかしていて、早めに帰ってごはん作ってくれる子がいい」と言ったら、そうする? 「俺、キャバ嬢系派手め女子に萌えるんだ」と言われたら夜のバイトする?
そんなことをしていたら、キャリアがブレブレになってしまいます。
まずは自分の意思で未来の方針を決める。その上で縁がある人を大切にするほうが、自然体でいられます。もし、恋愛至上主義で「もうこのタイプの男性しか好きにならない」とはっきりわかっているならば、そういう男性が多い環境に思い切って身を置くのもあり。
とにかく理系男子が大好き、という理由でエンジニアになった知人もいます。彼女は仕事にこだわりがないので、好きなタイプの男性に囲まれて毎日ウハウハ、幸せそうです。割り切れるならよしとしよう。
大事な点はただひとつ。自分は何にエモさを感じるか深堀りすること。今からだって遅くない。
「自分レス女性達に告ぐ。好きな相手からのアドバイスを天の声と勘違いするな。その相手と結婚してもずーっと言いなりで、軸がないオンナになるぞ」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。
©martin-dm/Gettyimages
文・三松真由美
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