頼みごとは「私」を主語に? 人間関係が上手くいく“伝え方”のコツ
ananweb / 2022年1月12日 19時40分
人づきあいのスキルアップに不可欠なのが、コミュニケーション力。なかでも、自分を理解してもらい、気持ちを表現する際に大切なのが“伝え方”。伝え方ひとつで、相手に与える印象や関係性を変えることができます。コミュニケーション総合研究所代表、一般社団法人日本聴き方協会代表理事・松橋良紀さんと日本メンタルアップ支援機構代表理事・大野萌子さんが教えてくれました。
伝える力を身につける
頼みごとは「Iメッセージ」で伝える
「Iメッセージ」とは、「I(私)」を主語にしたメッセージで、いろいろな場面で応用できる伝え方。「相手を嫌な気持ちにさせることなく行動を促す際の基本なので、覚えておくと便利です。たとえば『部屋を片づけておいて』は、相手が主語になったYOUメッセージなので言われると命令されているように感じると思います。では『部屋を片づけてもらえるとうれしい』だとどうでしょうか。Iが主語で、表面上はただ自分の要望を伝えているだけなのに、相手は快く動いてくれるのです」(松橋さん)。誰しも命令されて動くより、自発的に動くほうが気持ちがいいはず。ほかに「(私は)助かる」「(私は)安心できる」など、自分の感情を伝えるメッセージに変換して伝えると、人間関係がスムーズに。
要望は、ゴールを明確にする
「相手に何かをお願いするときや、要望を伝えたいときの鉄則は、遠慮せず、曖昧にしないこと」だと大野さん。「相手を気遣うあまり回りくどい表現になったり、選択肢を与えたほうがなんとなく親切なような気がしますが、それがかえって混乱を招いて相手を困らせ、結果的に自分の首を絞めることに。要望が決まっているのであれば、いつまでに、どうしてほしいのか、希望は何なのかを明確かつ穏やかに伝えましょう」。その際、難しければ相談してほしい旨を添えると、相手も都合や希望を伝えやすくなる。また、時間の概念は人によりさまざまなので、明確にしておきたいポイント。「あとで」が10分後の人もいれば、数日後の人もいるので、きちんと伝えることでトラブルを防止できるのだとか。
相手のいいところを認めて、褒める
「人は褒められると相手に承認されたという意識が働き、相手のことも尊重するようになります。お互いを承認し合う行為は、人間関係を築くうえでとても大切。それだけで関係性が深まり、ものごとが円滑に進みます」(大野さん)。仕事などで相手が結果を出せていない場合、褒めるところがないと勘違いしがちだが、成果に対しての承認でなく「ありがとう」「おかげで助かりました」など、ただ感謝の気持ちを伝えるだけでも同じ効果があるのだとか。また、褒めるときは具体的な内容を添えるとさらに伝わりやすい、とも。「ただ『ありがとう』と言うより、『してくれてありがとう』などと具体的な理由を添え、ボディランゲージや表情を交えて最大限の言葉で表現すると効果的です」(松橋さん)
伝えたい内容と表情を一致させる
ポジティブなことを伝えるときは笑顔で、ネガティブなことは真顔や困った顔で伝えることを意識するとコミュニケーションがスムーズに。「メッセージと表情が合致していないと受け手は混乱するので、伝えたい内容が理解されないか、勝手に解釈されてしまいます。よく、本当は怒っているのに、その場の雰囲気を壊さないためにニコニコしながら伝える人がいますが、それだと相手は『冗談なのかな?』『実は大したことないのかな?』と本気で受け取ってくれず、かえってストレスがたまる結果に」(大野さん)。マスク越しのコミュニケーションが基本になってしまった今は、表情だけでなくジェスチャーなどボディランゲージも交えて、多少オーバーなくらいに表現することを意識するのがおすすめ。
松橋良紀さん コミュニケーション総合研究所代表、一般社団法人日本聴き方協会代表理事。コミュニケーション指導の第一人者として活躍。コミュニケーション関連本を30冊発行し、累計40万部を突破。
大野萌子さん 日本メンタルアップ支援機構代表理事。公認心理師の知見を生かし人間関係改善術を発信。『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)が33万部のヒット。
※『anan』2022年1月12日号より。イラスト・別府真衣 取材、文・宮尾仁美
(by anan編集部)
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