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熱帯夜は腸にとっても危険!? いまこそ“腸活”をすべき理由とは

ananweb / 2022年7月27日 18時10分

熱帯夜は腸にとっても危険!? いまこそ“腸活”をすべき理由とは

“腸活”が注目されるようになって久しいけれど、どうしてそんなに腸活が大事なのか。

大事なのは、やっぱり腸活!!

体へのメリットについて改めて専門家に伺うと、

「腸活は便秘対策に有効で、便通をよくすることで健康になると捉えている人も多いと思いますが、それは効果のほんの一部。腸がさまざまな臓器の健康を司ることが、ここ10年ほどの研究でわかってきて、たとえば腸の不調が脳に影響を及ぼし、イライラや認知機能不全を引き起こすともいわれています。ほかにも皮膚や腎臓、肝臓とも関連している。つまり腸は、全身の健康の土台なのです」(医師・江田証さん)

では、どんなことをすれば、腸は元気になるのだろう。

「食物繊維やタンパク質など良質な食事を摂ることと、運動や睡眠、ストレスを健全に管理すること。これらをバランスよく行うことが大切です」(医師・伊藤明子さん)

腸の不調のサインには、肌荒れや気分の落ち込みなどがあるけど、その自覚がなく、自分の腸は元気だと思っている人にとっても腸活は必須。

「脂っこい食事を摂ったり、1食抜いたりと、一度なら大したことはないと思うかもしれませんが、それだけで腸内環境は乱れます。不規則な睡眠も腸の健康には大敵で、忙しい現代人は腸の調子を崩しやすい状況と隣り合わせといえるでしょう。毎日できるだけ腸にいい生活を意識することが大切です」(伊藤さん)

腸活トピック2022

清潔にしすぎると、善玉菌も減ってしまう!?

「コロナ以降、除菌やマスク生活が習慣となっていますが、清潔すぎる環境で暮らしていると善玉菌は減ってしまいます。善玉菌が減少するとアレルギーにもなりやすく、その兆候が出始めている。とはいえ除菌などをやめるのも難しいので、そのぶん腸活で善玉菌を増やすことが大切」(伊藤さん)

人との交流不足で菌の多様性が失われる…。

「腸の健康には、腸内細菌の種類が多様であることが大切。人と一緒にいると自然と菌が共有され、多様性を育みますが、リモートなど人と距離をとるコミュニケーションが定着した今は、それもままなりません。多様性の低下もアレルギーをはじめいろいろな症状につながります」(伊藤さん)

猛暑のストレス。寝苦しさは腸にも危険。

「今年は猛暑といわれていますが、夜間の最低気温が25°C以上になる熱帯夜にも要注意。寝苦しさがストレスとなり、腸内環境が乱れてしまいます。また、睡眠不足は脳にも影響を及ぼすので、脳腸相関によって腸の調子を崩してしまう。適度に冷房を効かせるなど、快眠の工夫を」(江田さん)

在宅ワークや運動不足でお腹の調子が悪化傾向!

「コロナ禍で浸透した在宅ワーク。長時間同じ姿勢でのPC作業や運動不足などで、腸の調子に変調をきたしやすいだけでなく、意外な落とし穴も。家でつい食べてしまう間食も、本来、空腹時に腸が行っているお掃除運動の妨げになるので、腸が汚れたままになる原因に」(江田さん)

脳や皮膚、肝臓などとも関連。腸は健康の中心的存在!

「脳と腸は『脳腸相関』といって、これまで脳神経の病気といわれていたパーキンソン病が、腸の病気だというエビデンスも出てきています。また、腸の不調が肌荒れや慢性腎不全、肝硬変、動脈硬化につながるという研究結果も。腸の健康が、全身の健康をつくります」(江田さん)

肌や髪のツヤUP 、太りにくい体に。美容の第一歩は腸内環境!

美容のカギは、大腸に生息する善玉菌から分泌される「短鎖脂肪酸」という酸にあり。「これが増えると皮膚の代謝が促され、肌の調子が良好に。また、脂肪増加を抑える効果や交感神経に作用してエネルギーの消費を促進する働きがあるため、太りにくくもなるのです」(江田さん)

免疫力も腸を整えることが先決!

短鎖脂肪酸は美容以外にも体にいい効果がさまざまあり、免疫力アップもその一つ。「腸には全身の約7割の免疫細胞が集まっており、短鎖脂肪酸は免疫細胞にも作用してアレルギーなどの免疫反応にも関与しています。免疫力が上がれば、より健康になれるのです」(伊藤さん)

意外と短期間で効果が出るのが、腸活の嬉しいところ!

「腸内環境が乱れていたとしても、2週間から1か月ほど腸活を続ければ、改善は可能です。まずは食生活の見直しを。高脂肪食を減らし、食物繊維が豊富な食事を心がければ、腸の粘膜が厚くなり、改善が見られるように。集中して腸活を行えば、意外と短期間で効果が出ます」(江田さん)

江田 証さん 内科医、江田クリニック院長。『新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる』(池田書店)など著書多数。テレビやラジオなど、メディアでも活躍している。

伊藤明子さん 小児科医、公衆衛生の専門医、赤坂ファミリークリニック院長。一般診療に加え、栄養・食事療法、ストレス管理の診療、障害のある子どもの診療を中心に行う。同時通訳者の顔も持つ。

※『anan』2022年8月3日号より。イラスト・小林ラン 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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