【連載:シネマ守銭奴】『赤い季節』の見どころ(銭どころ)

AOLニュース / 2012年10月20日 14時0分

【連載:シネマ守銭奴】『赤い季節』の見どころ(銭どころ)

「赤い季節」と聞いて連想するのは、やはり木々が紅葉で色づく「秋」でしょうか。まさに今の季節にぴったりなタイトルの映画です。しかし残念ながらこの作品には、山へ紅葉狩りに行くような風情あるシーンは一切なく、紅葉狩りの代わりに"人間狩り"が行なわれるような、そんな物騒な映画でした。



そもそも本作は、ロックミュージシャン、チバユウスケ氏のソロプロジェクト"SNAKE ON THE BEACH"の楽曲にインスパイアされた映画だそうで、男の子がかっこいいと思う三種の神器「ピストル」「オートバイ」「ロックンロール」がもり込まれた贅沢な作品です。食で例えるならハンバーグカツカレーのようなわんぱく感です。
そしてキャストに目を向けると、主演の新井浩文はじめ、村上淳、田口トモロヲ、永瀬正敏など、日本映画における信頼できる男たちが名を連ね、さらには、チバユウスケ、中村達也、イマイアキノブというロック界のカリスマ三面鬼が、架空のバンド"THE GOLDEN WET FINGERS"として登場するいうから、これはもうハンバーグカツカレーにハブ酒とテキーラぶっかけて食うような覚悟で観なくてはいけない映画なわけです。


(C)2012「赤い季節」製作委員会


「あの頃を思い出し・・・・ 1,000円!」
私事ですが、自分は大学時代、自主映画サークルに入っていました。そのため色々と自主映画を見る機会が多かったのですが、素人学生が作る映画なんてのは、十中八九ろくでもないものばかりです。とりわけ辛いのが"イケてる先輩"が作った作品を見せられる時です。イケてる先輩が作っただけあって、なんとなくオシャレでかっこいいムードを醸し出しているのですが、映画としてはすこぶる退屈だったりします。むだに長いし。「先輩!こんなナルシスティックな映像を延々見せられる身にもなってください!」と言いたいところですが、自分より映画知識も豊富な先輩にそんなこと言えるわけもなく、「なんかスゴいっすね」「このショット超ヤバいっすね」とか言ってお茶を濁すしかありませんでした。そしておそらく、自分が作った自主映画も、後輩たちからは同じように苦々しい気分で見られてていたんだろうなと、今にして思います・・・

と、突然なぜこんな愚にもつかない思い出話を書いたかと言うと、本作『赤い季節を』を観ている時の気分が、何となくあの頃サークルで先輩の作品を見ている時の気分とシンクロし、思わず当時に思いを馳せてしまったからです。

"赤い季節"が、自分の中の"青い季節"を思い出させてくれました。

そんなわけでこのハンバーグカツカレー、1,000円の価値あり!





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