【連載:シネマ守銭奴】『ミロクローゼ』の見どころ(銭どころ)

AOLニュース / 2012年11月28日 17時30分

【連載:シネマ守銭奴】『ミロクローゼ』の見どころ(銭どころ)

「さいきん山田孝之を浴びてないなぁ」「山田孝之が不足してるなぁ」そんな人にうってつけの映画が登場しました。今回取り上げる『ミロクローゼ』は、名前は超地味なのに存在感がやたら強烈な俳優こと山田孝之さんが、一人三役も演じるという山田色の濃ゆい映画です。望む望まないは別として、山田孝之をフルチャージできる一本です!

「舞い踊るお姉様たち(ほぼ裸)に、チップとして1,000円ねじ込むべし!」
冒頭で述べた通り本作は山田孝之濃度の高い映画となっています。しかしそんな高密度な山田孝之がそっちのけになってしまうくらい、美しいお姉様たちがわんさか出てきます。しかもたくさんのお姉様たちが、セクシーな衣装(ほぼ裸)で腰をくねらせ舞い踊ってくれます。そんなサービスされたら迷わず1,000円ねじ込むしかないです。

「人間を超越したかの如き鈴木清順監督に、参拝料として1,000円!」
本作でとりわけびっくりしたのが、チョイ役で登場した鈴木清順監督です。ご存知の方も多いと思いますが、『殺しの烙印』や『ツィゴイネルワイゼン』といった様式美あふれるカルト的映画を数多く手がけてきた監督です。この御歳90近い名匠が、鼻に酸素用のチューブを通した姿で登場し「ふがふが、ふがふが」とワケのわからないことを喋ったあげく、山田孝之にピシャリと頭をはたかれる始末で、見ていてハラハラしてしまいました。もはや演技なのか素なのかも分かりませんが、もともと白髪の仙人みたいな風貌が、さらに人間を超越した妖怪のようなオーラをはなっており、思わず手を拝みたい気持ちになりました。「江戸の歌舞伎絵の如き大立ち回りに 1,000円!」
とにかく映画全編、細部にわたって作り込まれた映像なので、それを楽しむだけでも銭を払う価値はあるのですが、中でも特に、終盤にある遊郭での大立ち回りのシーンは、個人的にこれまで見たことの無い感じの映像で興奮しました。超スローモーションでの殺陣なのですが、まるで江戸の歌舞伎絵のような鮮やかさと荒々しさがあり(しかもちょっと笑える)とても見応えのある映像でした。

ただ、監督がよっぽどこのシーンを見せたかったのか、思いのほか長かったので、途中で少しだれてしまいました。。。

「期待が裏切られてこその映画 −1,000円」
本作は山田孝之さん演じる3人の人物の3つのストーリーからなっています。ということは、当然この3人の山田との3つのストーリーが巧みに交差してゆき、最後は俺が山田で山田が俺で!?みたいな事に?・・・と密かに期待して観ていたのですが・・・・・。まあ、期待を裏切られるのもある意味映画の醍醐味です。

この映画は、とにかく美術、メイク、衣装、小道具と、映像の細部に渡って監督のセンスが強烈に押し出された作品でした。それゆえ、その感覚に合う人はとことんハマるし、合わない人にはとことん合わない作品かもしれません。そう言った意味ではカルト的な要素を含んだ作品では無いでしょうか。個人的には本作の鈴木清順監督は必見です!

そんなわけでこの映画2,000円の価値あり!




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