森元首相と浅田真央選手、二人の「忘れる力」

AOLニュース / 2014年2月27日 17時0分

森元首相と浅田真央選手、二人の「忘れる力」


現地時間の23日夜、2014ソチ冬季オリンピックが閉幕した。全てのアスリートが自らの限界に挑み、特に日本のフィギュアスケート陣は氷上で華麗に舞い、私たちに勇気と元気を与えてくれたわけだが、その熱い感動に冷や水をぶっかけた者がいた。森喜朗元首相、その人である。まさしく文字通りの、年寄りの冷や水であった。

森元首相は個人ショートプログラムにてジャンプに失敗した浅田真央選手について、福岡市の講演にて「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と華麗な失言を披露。まだフリーの前である。当然のようにこの発言は強い反発を呼び、東京五輪組織委員会会長という彼の肩書きに、トリプルアクセルの3回転半ならぬ、三くだり半を叩きつけたいと思った方も多いのではないだろうか。

発言の全文を読めば分かるように、おそらく彼も浅田真央選手だけを批判しようと思っていたわけではないのだろう。しかしながら東京五輪組織委員会会長という立場の人間がどんなニュアンスであれ「大事なときには必ず転ぶ」と発言すること自体、あまりにもスキがありすぎると言わざるを得ない。思えば以前から「イット革命」「神の国」「(有権者は)寝てしまってくれればいい」など、芸術点の高い失言を繰り返してきた森喜朗氏。なぜ自身の失言癖を忘れて、今回もこんな発言をするのだろうか。ものすごく忘れっぽい人なのだろうか、もしかして。

とまあ、森元首相の話は一旦忘れることとして、浅田真央選手の話だ。日本中が期待を持って見守ったショートプログラムにてジャンプに失敗した浅田真央選手は、フリーが終わってからのインタビューでこう振り返っている。「ショートでは団体戦のことがよみがえってきて緊張してしまった」と。つまり、団体戦での失敗を、彼女はショートの時点で忘れることができていなかったのである。

さて、ビジネスの場でも似たようなことはないだろうか。大きな失敗やミスをおかしてしまい、その苦い思いを忘れることができないという場面が。早く気持ちを切り替えて次の仕事に取りかかりたいと頭では思っていても、失敗の記憶がよみがえり、それがまた次の失敗を呼び、悪循環にはまってしまうという経験は、ビジネスマンなら誰しも一度はあるだろう。

そんなとき、私たちはどうすれば良いのだろうか。そして浅田真央選手はなぜ、ショートプログラムでの失敗を忘れて、気持ちを切り替えてフリーに挑むことができたのだろうか。

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