【コーチェラ】フィナーレを迎えた第2週目をレポート

AOL ミュージック / 2012年4月24日 16時20分

Filed under: ニュース, Spinner, コンサート・フェスティバル

先週スタートした巨大フェス、コーチェラが20日(金)、第2週目の開催をスタートした。先週と同じく再び3日間に渡ってこの音楽の祭典を振り返ってみよう。

第1週目の初日は雨空の中でスタートしたが、打って変わって今週カリフォルニアの砂漠は太陽が照りつけていた。35度を越える暑さの中、出演したバンドのほぼ全員がステージ上で口々に「クソ暑い!」とMCする程の天候だったが、ケンドリック・ラマー、ガールズ、そしてレゲエの伝説ジミー・クリフらが暑さに負けじと素晴らしいステージを繰り広げた。日が落ちると観衆は "モハヴェ・テント" へ集まり、ラプチャーやM83のパフォマンスに熱狂。そしてヘッドライナーのブラック・キーズの熱いステージが終わった後に、スウェーデンの伝説的パンクバンド、リフューズドか、あるいはスウェーディッシュ・ハウス・マフィアかどちらのステージを観るべきか選択を迫られることになったのだが、どちらを選んでも間違い無い最高のステージを繰り広げていた。



2日目は前日の気温をさらに上回る暑さであった。この日は観客達も「シャツなんか要らない!」と腹をくくり、心の準備も万端であったようだ。上半身裸の客も大勢いる中で聞こえてくるtUnE-yArDsのトライバルなビート、その直後に出演したパンク・レジェンド、バズコックスのライブの盛り上がる様は、原初的なプリミティブなヴァイブが漂っているようだった。いつもはストイックでクールなバズコックスも、暑さに当てられてしまったのか、「ロックンロールし続けろ!MTVなんか消しちまえ!」と熱のこもったシャウトで煽るほどだった。そして話題のSt.ヴィンセントは、まるでプリンスのバックバンドの一員かのような出で立ちでステージ現れるとザ・ポップ・グループの代表曲「She Is Beyond Good and Evil」のクレイジーなカバーで観客をロック! その後登場したファイストのステージはまるで"アシッド漬けのルネッサンス"といった形容すらしたくなる程であった。そしてカナダのポスト・ロック集団、ゴッド・スピード・ユー・ブラックエンペラー!はほぼ真っ暗闇の状態のステージで演奏。彼らが演奏していることにすら気付かない観客もいるほどの暗さで、そのテントステージにふらっと足を踏み入れた者は目眩を憶えるか、恐怖すら感じるくらいだった。一方、もう一つのテントではSBTRKTのライブが繰り広げられ、そこでは巨大な水鉄砲やストロボ・ライト、ビキニの女の子達が大盛り上がりしていた。

さて、この日のトリを務めたレディオヘッド。トムは確実に全員が最初からライブを観られるように配慮してか、「皆さん、紅茶はいかがかしら?」などと、わざとらしいイギリス人ジョークを飛ばしながら、たっぷりと時間をとってから「ゼア・ゼア」でライブをスタートさせた。その後は圧巻のステージを展開し、フェスのコミュニティ的雰囲気やフレンドリーさは保ったまま演奏は続いていった。トムは、「デカイし、大変だし、結構怖いものだけど、ツアーはこれからも続けてゆくつもりだ」と大観衆に語りかけ、「だってこれは僕らと皆のためのステージなんだからね」と続けた。最終曲「カーマ・ポリス」のエンディングが終わってもまだ大観衆は歌い続け、まさにその場にいる全員でのライブとなったのだった。"ヒッピー的なラブ&ピース"とは若干雰囲気は違うものの、誰もが夏のポジティブな空気を堪能して帰路についたのだった。




そして、ついに最終日を迎えた今年のコーチェラ。先の第1週目ではヘッドライナーのDr.ドレーとスヌープ・ドッグのステージに登場したホログラムのトゥパックに観客は多いに驚かされ、大盛り上がりを見せていたが、果たして今回は一体どんなサプライズが用意されているかと気になっている観客も多かっただろう。

ワイルド・フラッグのキャリー・ブラウンスタインは、ステージから「今日はホログラムにうってつけの天気ね!」と話し、復活したアット・ザ・ドライヴ・インも登場するや否や「レディーズ&ジェントルメン!ジェム&ザ・ホログラムズです!」とジョークで観客に挨拶するなど、やはりそこらかしこでホログラムのことが話題にあがっていた。一方、今週末最大の爆音を鳴らしたであろうハイヴズはタキシードで登場。ホログラムのことなど一切触れず、その代わりカンカン照りの空の下、「皆、"太陽のくそったれ!オレは冷血なスウェード・マザー・ファッカーだ!"って叫べ!」と観客を煽っていた。ウィークエンドは対照的に30メートル位の距離に近づかないと聞こえない程の小音量で演奏。ジャスティスのライブでは、全米が蛍光スティック不足に陥るのではないかと思わせるような光景を目の当たりにできた。

そして、いよいよコーチェラの最後のヘッドライナー、Dr.ドレー&スヌープ・ドッグが登場。観客からはノトーリアスB.I.G.のホログラムをリクエストする声もあがったが、さすがにその場でそれに応えられるはずもなく、再びホログラムのトゥパックがもちろん登場。そしてステージ上では先週とほぼ同じセットが展開された(50セントは違うジャケットを着ていたけれども)。しかし、それにも関らずライブは最高だったのである。ネタばれしている上に前回と曲目もほとんど変わらなかったのに、観客も誰1人としてそんなことは気にしていない様子の中、ステージ上では素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられたのだ。スヌープがハウス・オブ・ペインの「ジャンプ・アラウンド」をカバーすると大観衆は文字通り跳ね回り、我々観客は正に彼らの掌の上で転がされるばかり。最終日を飾るにふさわしい最高のヘッドライナーであった。

結局蓋を空けてみれば、この日最大のサプライズは「そもそもサプライズなんて必要なかったんだ」ということに気づいたことだったのかもしれない。

コーチェラのニュース「コーチェラ・ファッション・チェック」

コーチェラのニュース映像「トゥパックのホログラム登場」

【関連記事】

AOL ミュージック

トピックスRSS

ランキング