田母神俊雄が教える「紛争が戦争に変わる瞬間」(4)起こるのは「戦争」でなく「紛争」
アサ芸プラス / 2013年2月28日 9時59分
米韓FTAによりサムスンなどは、それまでの何倍もの利益を出すため、会社の経営を合理化して従業員を減らしましたが、そこまでして出した利益は、いったいどこへ行ったのでしょう。アメリカの株主に全て搾取されています。
こうなると韓国人はアメリカ人のために働いているようなものです。これが株主資本主義の実態であり、アメリカによる韓国の経済支配が完成したのです。
また、その支配を完全なものとするため、アメリカはご丁寧にも条約を破棄できない条項(=ラケット条項)を定めてもいます。韓国の輸出産業を優遇し、表面上は韓国の輸出産業の発展を声高に叫ぶわけですが、当然ながら韓国のドメスティック(国内)企業に対する打撃は生半可ではありません。
つまり、私が危惧するTPP参加と同じことが韓国で起こっているのです。TPP=自由貿易と聞けば耳障りはいいですが、これに参加した場合、日本でも必ずや同じ現象が起こるでしょう。
世界は腹黒いのです。目の前の危機を怖がるよりも、眼鏡をかけてその奥に潜むシナリオを読むべきです。
いずれにせよ諸悪の根源は、我が国が自分で自分の国を守れない実情にあります。これに対抗するには、強い国になる以外に道はありません。
自力で核を開発した北朝鮮は、アメリカさえ手出しができない国家となりました。自国の安全保障を考えた時、北朝鮮は我が国にヒントを与えてくれています。
戦争とは中央政府が決断せねば絶対に起こりません。万が一、尖閣諸島で中国と日本が撃ち合いになっても、それは「戦争」ではなく「紛争」です。銃撃戦となっても、しょせんは末端の小競り合いであり、それが大規模戦争になることなどありません。こんなことは世界中で起こっています。
日本と戦争をして、中国に何の利益があるのでしょう。私が以前から申し上げているとおり、現状の中国軍は自衛隊には勝てません。ましてや志願選抜制という“寄せ集め軍隊”です。
こうした現状において、中国が最も困ること。それは日本に「尖閣諸島を守る」と決断され、戦争態勢に入られることです。
今の状況では絶対に戦争にはならないと、私はこの場で断言します。日本政府は絶対に萎縮してはいけません。戦争の本当の兆候が見えた時、私は必ず警鐘を鳴らします。
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