サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「脇役アリストテレスの一発」

アサ芸プラス / 2020年10月22日 17時56分

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 皐月賞、ダービーに続く「三冠」最後の一戦、菊花賞が今週のメイン。焦点はもちろん、コントレイルが「三冠馬」となるのかどうかだ。無敗での達成となれば、父ディープインパクトと肩を並べる大偉業。それだけに競馬ファンにとっては、この秋最大の関心事でもある。

 前哨戦の神戸新聞杯を完勝。次元の違う走りから、その偉業は容易に達成できるだろうというのが大方の見解。実際、菊花賞に出走させる、ある調教師は「99.9%負けることはないだろう」と、戦わずして白旗を挙げていたほどだ。

 しかし、ここはフルゲート(18頭)必至で、ライバル陣営は意気軒高でもある。確かに過去のデータを見ると、先週の秋華賞とは異なり、簡単には決まらない傾向を示している。

 データを見てみよう。02年に馬単が導入されて以降、これまでの18年間、その馬単での万馬券は7回(馬連4回)もある。ちなみに秋華賞の馬単万馬券は昨年まで1回のみ。同じ三冠レースでも、菊花賞は別物と言っていいだろう。

 というのも、1番人気馬の7勝(2着1回)に対して、2番人気馬は0勝(2着4回)。1、2番人気馬でのワンツー決着は、わずか1回しかない、波乱含みのGI戦なのだ。

 二冠馬コントレイルが父の域に達するかは、容易に見えて実はそうではないのかもしれない。

 そもそも、デビュー前、この馬に対する陣営の評価は「マイラーとして大成する器。2000メートルまでがベスト」というものだった。血統的にも3000メートルは長いようにも思え、そうであれば、つけいる隙があってもいいのではないか。

 それに出走各馬にとって3000メートルは初めて経験する距離でもあり、どんなドラマが待っているのか、わかったものではない。穴党としては当然、わずかかもしれないが「三冠阻止」の可能性に賭けてみたい。

 ざっと顔ぶれを見渡してみると、前走セントライト記念の1~3着馬、バビット(ラジオNIKKEI賞)、サトノフラッグ(弥生賞)、ガロアクリーク(スプリングS)、そして、神戸新聞杯の2~3着馬ヴェルトライゼンデ、ロバートソンキーといったところが、まずは目に入る。いずれの馬も距離延長は歓迎のクチだ。

 しかし、3000メートルの舞台を思うと、他にも魅力たっぷりな馬はいる。中でも期待を寄せたいのは、アリストテレスである。

 まずは抽選(6分の4)を突破しなければいけないが、GIどころか重賞を使うのも初めてという脇役にすぎない存在。だが、目下2連勝と勢いに乗る、夏以降のしてきた「上がり馬」。2勝とも人気の古馬勢をねじ伏せてのもので内容もよく、断じて軽くみるべき馬ではないのだ。

 春はひ弱さが残っていて若駒S、すみれS(ともに2着)といったクラシックに直結する主要レースを勝ちきれず、夏は裏街道からの再発進となった。

「春の終わりは体重が減ったりして調子を崩したが、リフレッシュ放牧で大きく成長した。まだ良化の余地は十分だが、この秋は思いどおりに調整できている。心身ともにたくましくなった」と、音無調教師は目を細める。

 なるほど、先々週といい1週前の追い切りといい、軽快かつリズミカルな動きで、状態のよさをアピールしていた。

 前2走の54キロから3キロ増となる57キロは初めて背負う斤量で、相手も一気に強くなることから楽な競馬は望むべくもない。しかし、父も母の父も菊花賞馬で、祖母の父は凱旋門賞勝ちのトニービン。スタミナ勝負はドンと来いだ。

 しかも、フサイチコンコルド(ダービー)、アンライバルド(皐月賞)など、近親、一族に活躍馬がズラリといる良血。穴党としてはコンビを組んでほしくなかったが、鞍上は名手ルメール騎手。魅力いっぱいのダークホースで「一発」があって不思議ない。

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