掛布雅之 春季キャンプでの1日の練習方法

アサ芸プラス / 2014年2月20日 9時57分

 暦も2月に入り、待ちに待った春季キャンプがようやくスタートしました。12球団の選手たちは、来る3月28日に始まるシーズンに向けて、沖縄、宮崎などで本格的な調整時期に入っています。

 阪神は沖縄の宜野座組と高知の安芸組に分かれてのキャンプイン。私も2月1日から安芸組のキャンプに参加し、選手の指導を行っています。

 キャンプ初日はさっそく、朝の6時半から、以前紹介した特製のゴムチューブとバットを使った素振り練習を行い、フォームの矯正に努めました。素振りは八木裕コーチがiPadで選手のスイングを撮影し、その場で選手とともに確認しながら指導も合わせて行ったりしました。

 早朝練習をしたのは、もちろんグラウンドに出るためのウオーミングアップという意味もありますが、それ以外にも理由があります。というのが、早朝練習後にゆっくりと朝食を食べられるという利点。そして、朝食後も慌ただしく練習に取り組むのではなく、いったん部屋に戻り、選手たちが休憩を挟めるのもいいポイントです。

 つまり早朝練習で汗を流すことで体もほぐれ、時間の余裕が作れるスケジュールなのです。私としては、選手たちと朝の散歩をしているような感覚です。

 午前のグラウンドでの練習は、9時半から開始。アップをしてから守備練習、加えてバッティング練習やロングティーをやり、平田勝男二軍監督や私たちコーチが、個々の選手に指導をします。

 昼を挟み、15時過ぎまでのグラウンドでの練習が終わると、そのあとはスペシャルメニューとして選手たちが思い思いにグラウンドや室内練習場で特打やノック、素振りなどを行います。私たちはその特打に取り組む選手たちを見て回り、フォームの乱れなどを指摘するようにしています。

 スペシャルメニューを切り上げるのは17時過ぎ。そこから宿舎に戻り17時半。私たちも18時半から選手たちとともに食事を取り、そこでようやく1日の練習が終わりとなります。

 食事を済ませた19時半からは選手たちも自由行動。トレーナーを呼んで治療をしたり、部屋で体を休める選手、中には部屋に戻っても素振りをしたり、自分のスイングを撮影した映像を見たりと自主的な練習をする選手もいます。

 ちなみに2月2日の夜のメニューは焼き肉でした。このメニューは平田二軍監督の意向です。厳しい練習をこなす選手たちには、食事もれっきとした練習メニューの一つ。食事で活力を作るのが平田二軍監督の狙いでもあります。

 コーチとして初めてキャンプを見る中で、まず気づくのは環境のよさ。

 私が現役の頃は、二軍キャンプに同行するトレーナーなど1人か2人程度。しかし、今は5人から6人と倍以上。おまけに選手に対してしっかりと食事のメニューまで考えるなど、選手管理は徹底していますし、細かい体の状態を私たちに報告までしてくれる。選手にとって、これほどありがたいキャンプ環境はないでしょう。

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