山口健治の“江戸”鷹の目診断「玉野記念」

アサ芸プラス / 2014年2月27日 9時57分

タテ脚鋭い岩津裕介が本命・平原康多に迫る

 際どい勝利でも、選手には会心のレースがある。

「玉野記念」(2月28日【金】~3月3日【月】)に出走予定のS級S班は、昨年の覇者である村上義弘金子貴志、長塚智広、平原康多を加えた4人。S1からのチャレンジャーは、村上義の前に2連覇を飾った地元の岩津裕介を筆頭に、好調な選手がそろう。思わぬ波乱が生まれてもおかしくないシリーズになりそうだ。

 岩津が確かな手応えをつかんで、地元記念に臨む。正月開催のFI京王閣【2】【3】●【5】(●は決勝レースの着順)では「いい1着がなかなか取れなくて‥‥」と首を振っていたが、続く大宮記念で【3】【1】【4】【1】。決勝戦には乗れなかったものの、2日目優秀戦は平原(2着)を抑えて快勝し、前走の高松全日本選抜では最終日1着だった。ゴール前のコース取りは一級品。納得できる勝利の感覚を取り戻した岩津が地元ファンの期待を一身に集めることになる。

 村上義は近況の精彩のなさが気になる。他を圧倒するオーラが伝わってこなくなったからか、番手のレースでは競り込まれるシーンも。ただ、全日本選抜を弟の博幸が勝ったのは発奮材料になったはず。自力を出せれば簡単には崩れない。

 さて、並びと展開。地元地区は、阿竹智史─岩津─三宅伸で瀬戸内ライン。近畿の村上義─南修二、吉田敏洋─金子の愛知両者、九州の菅原晃─合志正臣までが西日本の有力どころだ。東日本は平原─長塚─宗景祐樹の関東トリオと、山崎芳仁─佐藤慎太郎の福島コンビが圏内。他では小川勇介根田空史の進出もある。

 地元勢を連れて阿竹が先行し、4番手は平原の指定席。平原が仕掛ける前に、村上義、金子が動くことになりそうだ。

 本命は平原。全日本選抜は落車の不運に見舞われたが、調子落ちはなく、総合力で抜けている。対抗はホームバンクの岩津。タテ脚の鋭さで平原に迫る。3番手評価の金子は、早めにまくりを打てば好勝負に持ち込める。

 伏兵は黒田淳(岡山・97期)、古性優作(大阪・100期)、巴直也(神奈川・101期)の3選手。地元の黒田は、まくり1着から流したい。1月和歌山記念、2月奈良記念でセミファイナル進出と活躍した古性は、まだまだ伸びる。逃げても粘るだけに2着も押さえたい。巴はFIを2場所経験して未勝利。マークされない気楽さがあり、無心で走れば一発がある。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能2/25発売(3/6号)より

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