掛布雅之 去年との差別化が今年の阪神の第一命題

アサ芸プラス / 2014年3月28日 9時57分

 主力選手の不調に4番の不在と、トラブルに見舞われる阪神ですが、もちろんペナントレースは決して待ってくれません。和田監督も開幕戦に向けたレギュラー陣の選別を考えないといけない時期にさしかかっています。

 しかし、現実問題としてレギュラーに確定しているのは鳥谷とマートンのみ。他の選手は1年を通して試合に出られるとは保証されていません。昨年1番セカンドとして出場していた西岡剛も、レギュラーではあるものの、去年は後半にスタミナ切れを起こした選手。彼の体力を思うと、中盤や後半戦で上本博紀の起用も想定しなければいけません。

 さらに、2番はもっと悩みどころの多い打順です。2番センターとして出場していた大和は、守備には絶対的な信頼があるものの、オープン戦の成績を見るかぎり打撃開花には時間がかかりそうです。攻撃面での強さを求めるなら、緒方凌介や今成亮太がレギュラーとして出るというケースも、可能性としては高い。

 その点、3番、4番、5番は鳥谷、ゴメス、マートンで固定するのがベストです。このクリーンナップが今年の阪神の攻撃の主軸になるのはまず間違いありません。反対にここをズラしてしまえば、阪神の得点は望めません。だからこそ、ゴメスの復活が鍵でもあるのです。

 そして、今年のキャンプでバッティングの力みがなくなった新井貴浩を6番に置き、7番に福留を置くという形が理想的です。

 とにかく今年の阪神が行うべきことは、昨年の戦い方との差別化。つまり、阪神は若手の起用やゴメスという新しい4番など、去年には持っていなかったカードを相手チームに提示しなければいけません。この差別化こそが相手への牽制になり、最終的には阪神がペナントレースを勝ち抜く方程式となるのです。

 けれど、これまでのオープン戦ではそのカードがまったく見えていませんし、選手が何かにトライしたりする姿勢も感じられない。ゴメス不在はしかたがないとしても、結局、去年と同じような戦い方に終始してしまい、現状で相手チームに恐怖心を与えることができていません。

 9日の巨人戦でもそうでした。先発の内海哲也に対して、どうして左キラーの狩野恵輔を打席に立たせて試さなかったのか。

 彼もまた去年の阪神との違いを見せられる選手の一人。結果はどうあれ、狩野が内海と対戦することで、巨人サイドだって「去年と違う」と目の色が変わるはず。そうした牽制のやり合いこそがオープン戦の意義。残りのオープン戦はぜひとも意図のある試合を行ってほしいと思います。

(成績は全て3月12日現在)

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