脱サラ希望者必読!賢い自営業者の“雑草サバイバル術”(2)青色申告で多種の節税実現

アサ芸プラス / 2014年5月15日 9時56分

 広川氏は無収入状態とはいえ、すでに税務署に足を運んでいる。確定申告は来年まで必要ないが、自営業者として青色申告の手続きを行ってきたという。

 会社員諸氏にはわかりにくい青色申告だが、自営業者にはすっかりおなじみだろう。確定申告には青色と白色があり、事前に青色の手続きを行っていると、特別控除が受けられる。

 ただし、申告書とともに帳簿を提出せねばならず、面倒がって白色のまま申告をしている自営業者もいるのではないだろうか。

 しかし、これは非常にもったいない話なのだ。

 自営業者の確定申告を専門とする税理士、福島宏和氏がこう解説する。

「帳簿というと、複雑なものを作らなきゃいけないと思っている方が意外と多いのですが、青色申告の帳簿には2段階ありまして、端的に言うと簡単バージョンと難しいバージョンがあるんです。簡単なほうなら、売り上げがこれだけあって、経費をこれだけ使ってということをノートに記す、小遣い帳程度の帳簿でも青色申告の帳簿になりうるということです」

 ただし、「簡単」と「難しい」の2つの帳簿には大きな差があるという。

「経費に上積みできる特別控除の金額が違ってくるのです。簡単バージョンの帳簿ですと10万円。難しいバージョンだと65万円となります。難しい帳簿を提出すれば、それだけ税金が安くなるのです。年間の利益が200万~300万円の方の場合の税金に直すと、約8万5000円の差が出てきます」(福島氏)

 広川氏は会計ソフトも購入し、現在は簿記を勉強中で、難しい帳簿作りに挑戦するつもりだという。賢い自営業者なら、当然の選択だろう。それでも、面倒な帳簿作りなどやっていられないという自営業者は税理士に依頼しても、十分に元が取れる節税となる。

 さらに、青色申告の利点は他にもある。自営業者にとって、親族の労働力は欠かせない。その親族に支払った給与を経費として計上するのに、白色の場合は金額に制限があるのに対し、青色は上限がないのだ。

「ただし、いくつか条件があります。その親族が専業である必要があります。自営業者のご主人の仕事を手伝っている奥さんがいたとして、その奥さんが他のパートに出て給与を得ている場合は経費とは認められないのです」(福島氏)

 広川氏が退職した原因の一つが給与の目減りだった。その分、広川氏の妻はパート従業員として扶養から外れるほど稼いでいた。

「その妻が5月いっぱいで仕事を辞めて、整体院の仕事に専念してくれることになりました。これで妻に支払う給与も経費にできることになりましたが、それ以上にありがたかったのは、整体院がうまくいかなかったら、『またパートに出るから安心して』と言われたことですね」(広川氏)

 夫婦仲が深まるのも青色申告の利点かもしれない。

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