経済大国となった中国になぜODAは支払われるのか?(3)“互助”という考えは中国に通じない

アサ芸プラス / 2014年8月7日 9時56分

 ところで12年度版の外務省「ODA白書」にはこう記載されている。

〈「戦略的互恵関係」を深め、その具体化を目指す現在の日中関係において、新たな協力のあり方を築いていくことが必要です〉

 はたして中国に「互恵」という考えは通じるのか──石氏が語る。

「中国にとっての『互恵』とは、日本から取りたいものだけ取るということです。日本に何かをしてあげるつもりは毛頭ありません。いくら中国にお金を貢いでも、多くの中国人は、『戦争の償いにはならない』と考えています。どこまでも不十分なのです」

 黄氏は「中国人」のメンタリティやアイデンティティに触れながら、こう解説する。

「半世紀日本に住んで、中国人と日本人の差を見てきました。日本人は他人に対する思いやりを持つでしょ? 一方、中国人の共通性は自分のこと以外考えない、他人のことはどうでもいい、なのです。中国人の基本的な考え方は『利害損得』で、『我』と『金』を超えられない。家族より優先するのが『我』で、『お金』が生命より大事なのです。『互恵』なんていう概念は、そもそも成立しないのです」

 経済大国となった中国を信用していないのは、他ならぬ当の中国人だという。その証拠に、多くの富裕層が資産を持って、海外に逃げ出しているのだ。

「個人の財産が保証されないのでお金が手に入ったら不安になる。そして、中国に対して希望も夢も持てないので逃げ出すのです。就職しやすいエンジニアの海外逃避が好例ですよ。毎年倍増していて、12年だけで、約50万人海外に逃避しました。二度と中国には戻りません」(黄氏)

 ODAの新大綱を目前にする安倍晋三総理(59)だが、取り巻く情勢は厳しい。

「自民党には『媚中派』とも呼ぶべき議員がいます。支持率が下がるとこうした議員たちが騒ぎ始める。大きな決断をするにもまずは支持率でしょう」(政治部記者)

 黄氏は、対中ODAの停止が逆に中国が生まれ変わる契機になると指摘する。

「中国人にお金を払うと、『日本は我々を恐れている』と捉えます。あげればあげるほど互恵ではなく相手を下に見るようになる。中国は経済的にも政治的にも、どうにもならない状態なので、今がチャンスなのです。カットして衝撃を与えたほうが、彼らには自分たちの未来を作る機会が生まれるかもしれません」

 また、石氏は、現在日本に対して最も軍事的脅威を与えている中国にODAを渡すことは、国民への背信行為に値すると断じる。

「やめないことが問題です! 評論家としても問題だと思うし、一人の納税者としても怒りますよ。私も日本で納税していますから。国益に反するムダづかいなんてもんじゃないですよ。いまさら中国にODAをあげることは、私からすれば犯罪に等しいことだと思います」(石氏)

 GDP世界2位の大国に、借金まみれの日本が国民の血税を“献上”したあげく、「尖閣窃取」「PM2.5流出」「食品テロ」では‥‥。安倍総理がODAの「即刻停止」を明言しないかぎり、国民は納得しないだろう。

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