苫米地英人の『騙す脳』(4)

アサ芸プラス / 2014年11月11日 9時59分

「銀行ばかりではない。金融こそ『騙す脳』の象徴だ」

 預けたお金の10倍ものお金を貸す背景には、銀行にだけ許された「信用創造」という概念があることを前回話した。その正体とは何か? 認知科学者の苫米地英人氏が解説する。

「ようするに、経済というのは創造された信用の上に成り立っているという考えです。しかし、これは一種の『詐欺』です。この概念を生み出したのは経済学者たちで、お金を出させて『信用創造』を実行したのは古くからのヨーロッパの銀行家たちです」

 信用創造と言えば聞こえがいいが、むしろ「信用貨幣」と言った方がわかりやすいだろう。何もないところに「信用」という言葉を用いることで、あたかもそこに価値があるかのように見せかける「騙し」のテクニックなのだ。

 現在では、証券の世界に広く応用されている。証券会社からこんな売り文句を聞いたことはないだろうか?

「元本が事実上保証のうえ、金利がつく可能性大です」

 考えて欲しい。元本は「事実上保証」で、金利がつく「可能性大」なのである。まさに「信用」でしか成立し得ないことが、言葉の上では「確かさ」にすり替えられている。苫米地氏は、こんなスキルを紹介する。

「金融商品の営業マンが『ハイリスクだけどハイリターンです』と言ったら、『ハイリターンだけどハイリスク』と頭の中で言い換えてみるのは、言葉の騙しに呑まれないコツでしょう。証券会社に勧められるまま株を買って、大損し元本割れしても証券会社は損をしないシステムです。おかしいと思うのは私だけでしょうか?」

『騙し』に気づくには、『騙し』の構造に踏み込まなければならない。苫米地氏の著書『「騙す脳」を作る』の中には、こうした多くの解説がなされているのだ。

アサ芸プラス

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