山口健治の“江戸”鷹の目診断「岸和田記念」

アサ芸プラス / 2014年11月27日 9時57分

村上義&博兄弟のマッチレース濃厚

 脚力に差がないとすれば、勝敗を分けるのは仕掛けのタイミングであり、思い切りのよさと言える。

 西日本初めてのグランプリの舞台で行われるのが、「岸和田記念」(11月29日【土】~12月2日【火】)。出走予定の選手でグランプリ出走権を得ているのは、今年のGI覇者である義弘と博幸の村上兄弟。また、この2人とともに、伏見俊昭加藤慎平有坂直樹と歴代のグランプリウイナーが顔をそろえるが、地元近畿の選手層が厚く、遠征勢は苦戦を強いられそうだ。

 村上義が好調をキープしている。その強さをあらためて認識させたのが、10月FI宇都宮戦。地元の神山雄一郎と武田豊樹の強力コンビを相手に初日特選は敗れたものの、決勝戦で番手まくりで一蹴したのは圧巻の一語だった。特筆したいのはそのタフな精神力。位置取りがよければ引きつけてから踏み出し、劣勢と見れば歯切れよく仕掛ける。まさに勝負師そのものだ。

 S1だけに、FI戦を中心に戦ってきたのが弟の博幸。常に重い印を背負う分、プレッシャーは計り知れないが、9月に向日町と広島で連続Vを飾ったのは実力の証明。村上兄弟にとって、ここは1カ月後のグランプリへ格好の前哨戦になる。

 さて、並びと展開。近畿勢は中村一将─村上義─村上博─南修二で鉄壁ライン。そして四国の大西祐渡部哲男と、九州の北津留翼合志正臣が西日本の有力どころ。東日本は南関の新田康仁内藤秀久、関東の池田勇人後閑信一諸橋愛、北日本の高橋陽介─伏見か。他では野田源一木暮安由が勝ち上がりそうだが、この2人は単騎の戦いになりそうだ。

 主導権は高橋と北津留で取り合いになりそうだが、中村が早めに巻き返す。新田、池田はまくりでチャンスをうかがうことになる。

 ◎村上義=○村上博。マッチレース濃厚で、3番手評価はまくる池田だが、突き抜けるのは至難の業。あって2着までか。

 伏兵は金子哲大(埼玉・95期)、岡崎智哉(大阪・96期)、川口聖二(岐阜・103期)の機動型3選手だ。

 マイペースに持ち込めば金子の逃げ切りがある。地元の岡崎は自力主体の自在戦が魅力。

 103期3人目のS2が川口だ。二十歳の若武者だけに、まだS級の戦いに戸惑っているが、逃げっぷりはいい。将来性に一票を投じたい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能11/25発売(12/4号)より

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