山口健治の“江戸”鷹の目診断「広島記念」

アサ芸プラス / 2014年12月11日 9時56分

◎武田=○神山も池田の奮起を期待

 売り出し中の選手には必ず試練の時が来る。思いどおりの戦いをさせてもらえなくなるからで、それを乗り越えてこそ本物になる。

「広島記念」(12月13日【土】~16日【火】)に出走予定のS級S班は後閑信一成田和也も、この2人は来期からS1に戻る。ここは入れ代わるようにトップ9に返り咲いた武田豊樹神山雄一郎と高松宮記念杯覇者の稲川翔が参戦。さらにS1には脇本雄太らGIクラスがそろう。師走の寒風をものともしない熱戦が連続するはずだ。

 やや劣勢の地元勢で奮起を期待したいのが池田良。追い込み選手だけに目立たないが、23歳でS1入りしている。伸び悩んでいるのはシビアな競走をできないからではないか。戦ってくれる先行を残そうとするのはわかるが、勝負と見れば切り替えてでも1着を取りにいくべきだ。8月の豊橋記念と富山記念、さらに10月千葉記念で準決勝進出を果たしているように、着実に力をつけている。割り切って戦えば活路は開ける。

 小松崎大地は、小倉競輪祭【1】【3】【5】【1】で評価が格段にアップした。4戦全てバックを取り、準決勝では山崎芳仁の1着に貢献。圧巻は村上義弘、井上昌己を完封して逃げ切った最終日だった。ただし、これからはマイペースで駆けられる楽なレースはさせてもらえない。脇本との、もがき合いもありそうな今回は、試金石の4日間になる。

 さて、並びと展開。中国勢は、岡山の三宅達也に地元の池田─前反祐一郎。九州は吉本卓仁荒井崇博、近畿は脇本─稲川─伊藤保文。東日本は武田─神山─後閑の関東ラインと小松崎─渡邉一成─成田の福島トリオが有力。他では地元の吉永和生、底力ある吉田敏洋の勝ち上がりがある。

 主導権を取りにいくのは脇本と小松崎だが、スピードは脇本が一枚上。小松崎が控えるところを、武田が間髪入れず仕掛けそうだ。

 ◎武田=○神山。両者のゴール前勝負濃厚だが、脇本の粘り込みと早めに踏めば池田の台頭もある。

 伏兵は、河端朋之(岡山・95期)、角令央奈(兵庫・98期)、才迫開(広島・101期)の機動型3選手。ナショナルチームの一員である河端は本業で開花しつつあり、角はS級のレースに慣れてきた。11月にFI戦の千葉と西武園で決勝戦に乗ったのがホームバンクの才迫。先手を取れば、簡単にはギブアップしない。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。

◆アサヒ芸能12/9発売(12/18号)より

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