「消費増税には大反対だが小沢新党は支持しない」理由(3)

アサ芸プラス / 2012年7月19日 10時57分

江本孟紀(元参院議員)

「小沢チルドレンの宗教的な盲信ぶりはズレている」

 まず、今の時点で民主党の外へ出て、自分の党をアピールするのに、反消費増税はいいとして、反原発は唐突。本当にそう思っているのかもしれないけど、単純な手法ですよ。大衆ウケしようとして、それを見透かされている。放射能が怖くて地元に行かなかった、というあの(「週刊文春」に報道された、和子夫人の)手紙も影響しているでしょう。イメージ的に支持されない原因の一つです。

 小沢さんは過去に何度も(政党を)壊しては作り、壊しては作り、とやってきました。でも、それによる結果が何も出ていません。主義主張は正しいかもしれないけど、国民はそれによって恩恵を受けたとか、結果的に何かいいことがあったかというと、何もなかったでしょう。理念を言っている時はいいけれど、現実に行動すると、結果が残っていません。理念や考え方を実現できないと、国民は納得しないんですよ。政治家としては単なる壊し屋で、業界の中だけの人に見えます。

 唯一、したことといえば政権交代ですが、交代して何をしたかがわからない。既成政党への反発で、期待感は大いにあったはずなんですけど。僕がかつて民主党にいた頃は、何かやるんじゃないか、旧態依然としたものを壊してくれるんじゃないか、という雰囲気はありましたけどね。

 いちばん違うなと思ったのは、民主党って寄せ集めの党だから、極左から極右までいますよね。小沢さんは旧社会党議員のような、それまで相いれなかった人たちと組んだ。かつて自民党の根幹を築いてきた時代の国家観を、そこでなくしたと言っていい。権力を得るためなら、そういう人たちとも組んでいくんです。

 野田総理もマニフェストでは言っていないことをして、言ったことをしない。政権を取るためだけに、国民の気分がよくなることを言ってしまいました。消費税を上げる必要があれば、上げる議論があってもいいですが、民主党はそこに整合性がない。やり方がまずいから、反発を食らうんですよ。

 それと、「小沢チルドレン」と呼ばれる新党メンバー‥‥ヤワラちゃんとか三宅(雪子)さんとか女性たちがいますけど、ああいう人たちが出てくる感覚は一種、宗教的ですらありますね。彼女たちを見ていると、小沢さんを盲信というか‥‥ああいうのって、ウケないでしょう。小沢さんの横で子分ヅラしているなんて。(小沢氏の相談役とされる元参院議員の)平野貞夫さんは僕の(参院選初当選の)同期で同郷なんですが、彼みたいな参謀役なら矢面に立ってもいいですけど、ただ横にいて広報マンみたいなことをやっている。あの感じは一般の人はよく思わないんじゃないですか。画的に悪いし(笑)、今の時代からズレていますよ。

 まぁ、人気があった小泉(純一郎)さんとは違いますね。確かに期待感はあったんだろうけど、今の時代にはもう合わない、ウケない。古いんです。ある種のカリスマ性を持ったリーダー的な人としては、小沢さんが最後だったんじゃないですか、今の政界を見渡すと。ま、今は橋下(徹)さんみたいなのがウケるんですね。

 じゃ、日本はどうすればいいのか。国会議員がいくつかの柱を立てて──つまり、国家観と外交政策上、同じ思想に沿った人だけでガラガラポンをやって集まる。党は関係なくね。同じ考えを持っている人が政党を作るんです。

 結局、誰に聞いても、もう、小沢さんにはあまり期待している雰囲気はないですよね。消費税を利用して、自分の勢いを違う場所に持っていく。もう頭打ちなんですよ。「国民の生活が第一」って、そういうネーミングのセンスもちょっと‥‥ダメですね。

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