死んでも「アイツ」に勝ちたかった⑩ 遠山奬志(元阪神)松井秀喜を手玉に取った「左キラー」の生き様!(1)
アサ芸プラス / 2012年8月24日 10時54分
まさかの戦力外で去就が注目されるばかりの松井秀喜が、メジャーに挑戦するはるか前の話。日本の各球団が手を焼くばかりだった左のスラッガーにも、顔を見たくないほどの天敵がいたのである。左のサイドスローから内角への厳しいシュートで松井を翻弄した、元阪神・遠山奬志を忘れてはいまいか。
13打席無安打に抑えた1年
マウンドで監督のサインを見た瞬間、目を疑いました。いくら僕との相性が悪いといっても、向こうは仮にも巨人の主砲。プライドだってありますからね。正直、「これは松井君も怒るだろうな」と思いましたよ。ただ、気持ちはすぐに切り替えられました。こっちはいつ二軍に落とされるかわからない立場なんで、とにかく必死でしたから。
99年6月13日、対巨人戦。大一番の勝負に、甲子園は割れんばかりの声援で覆われていた。というのも、7回裏二死三塁という場面で、阪神は代打の石井浩郎を敬遠。3番・松井秀喜(38)との勝負を選んだからだ。当時、松井は25歳。すでに球界を代表するスラッガーに大成し、前年には本塁打、打点王の二冠に輝いている。
遠山奬志(45)は、その松井をおもしろいように手玉に取っていた。この日も外に逃げるスライダーで簡単に追い込むと、いつものようにインコースのシュートで空振り三振。大歓声の中、何食わぬ顔で遠山がマウンドを降りると、松井はその姿をニラむことしかできなかった。
投げる前から松井君が怒っているのは、はっきりとわかりました。打席に立つ顔つきもいつもと違いましたよ。高校生の時には明徳義塾と対戦して、5打席連続敬遠をされているような選手ですから、よけいに腹が立つでしょう。バッティングもいつも以上に力んでいた。「絶対に打ってやる!」という気迫を感じましたね。でも、試合をする以上はガチンコ勝負。キャッチャーの矢野が僕の所まで来て、「遠山さん、フォアボールとかは気にせず、初球は様子を見ましょう」と言いましたが、こういう場面では全てが勝負球なんです。様子見で投げてしまうと、どうしてもボールが甘めに入ってしまう。あの時はこちらも「絶対に抑えてやる」と気持ちだけで投げました。だから、投げ終わった時の疲労感は尋常ではなかったです。
遠山は99年の1年間、松井を13打席ノーヒットで抑えるなど、対巨人戦の左打者に対して抜群の強さを見せた。こうして遠山は「松井キラー」としてファンからも認識されるようになったのだ。
【関連記事】
この記事に関連するニュース
-
投手・根尾、本拠地デビューで岡本和真を三振斬り! 最速151キロにスタンド騒然
Full-Count / 2022年6月19日 16時55分
-
阪神の「ハマキラー」青柳 ノーヒッター・今永とのエース対決に闘志「投げ負けないように」
スポニチアネックス / 2022年6月17日 5時16分
-
中日・根尾昂にも期待高まる 阪神・遠山奬志の“投手再転向”はなぜ成功したか
NEWSポストセブン / 2022年6月16日 16時15分
-
阪神・渡辺 交流戦MVPのヤクルト・村上封じお任せ 同一投手最多3K「精度高くやっていきたい」
スポニチアネックス / 2022年6月16日 5時16分
-
82年Vの瞬間レフトからマウンドまで全力疾走
東スポWeb / 2022年5月27日 11時15分
ランキング
-
1井上陽水の隠し子と言われた“消えた次男” 長男は「井上ファミリーとは関係のない人」と語る
NEWSポストセブン / 2022年6月25日 11時15分
-
2黒柳徹子、さだまさしと突然“共演NG”の謎 さだの鋭いジョークが原因か
NEWSポストセブン / 2022年6月25日 7時15分
-
343歳・矢田亜希子、二の腕スラリの抜群スタイル!「いい女」「どんどん魅力的になってます」の声
スポーツ報知 / 2022年6月25日 15時45分
-
4【大河ドラマコラム】「鎌倉殿の13人」第24回「変わらぬ人」源範頼と大姫、2人の悲劇から考察したサブタイトルの意味
エンタメOVO / 2022年6月25日 8時0分
-
5本田翼、美デコルテ&美脚チラリで魅了『ハガレン』完結編のこだわりに興奮
マイナビニュース / 2022年6月25日 16時19分
ミッション中・・・
記事を最後まで読む

ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
