1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

レトロMacintoshオマージュ「Retro 35 GaN充電器」を衝動買い

ASCII.jp / 2022年10月6日 12時0分

昔懐かしい80年代のMacintoshを思い出すPD ACアダプターを衝動買いしてしまった

 今から35年くらい前に、Macintosh Plusという日本語が正式サポートされキヤノン販売から販売された、アップルのパソコンを衝動買いしてしまった。スペックはもう完全に忘れてしまったが、今でもはっきり覚えているのは、その時買った値段が69万8000円だったことだ。きっと、当時の月給の何倍かだった。

 当時、筆者は自宅のあった大阪帝塚山近辺の住人や会社の同僚を集めて、「帝塚山マイコン倶楽部」なんていう名前のパソコンクラブを作って遊んでいた。富士通FM-7の地域ユーザークラブとしてスタートしたパソコンクラブだったが、あっという間にMacintosh Plusのユーザーが増え、その後長く仲間とMac系のパソコン月刊誌に海外フリーウェアの紹介などの連載を掲載した。

 当時Macintosh Plusが米国で発売された時の価格は、2500ドル近辺だったと記憶している。1ドル270円近辺の換算だ。昨今の1ドル145円近辺での大騒ぎが、嘘のような感じだ。昨今は、ネットオークションでも滅多にお目にかかることのない愛らしいデザインのレガシーなレトロ・マックは、今では別のジャンルのガジェットに化けて古き良き時代を懐かしむ多くの層に超人気のアイテムとなっている。

Apple WatchのスタンドやミニサイズのHDMIディスプレイやキーキャップなどこの世界は広くて深い

 今回のPD対応ACアダプターも、その1つだ。レトロMacオマージュガジェットの多くは、かつての1980年代のパソコンが最もおもしろくて元気だった時代の、初代MacintoshからMacintosh SEの時代の縮小オマージュ製品が主流だ。筆者が過去いくつかのコラムでご紹介したレトロMacintosh型のApple Watch スタンドや小さなマック風HDMIモニター、キーキャップなどがその代表例だろう。

 今回ご紹介するMacintoshオマージュレトロ商品は、初代MacintoshやMacintosh Plusをベースにしたスマホやタブレット、パソコンユーザーに大人気のPD対応のACアダプターだ。筆者は、今年の春ころ米国クラウドファンディングであるINDIEGOGOで2個セットを379香港ドル(約6990円)と、日本までの送料80香港ドル(約1476円)の合計459香港ドル(約8466円)でプレッジして、7月末に受け取った。

クラファンのINDIEGOGOで2個セットを379香港ドル(約6990円)でプレッジした。1個は昔のMacintosh仲間にプレゼントした
コストの高そうなパッケージを開けると昔懐かしいMacintoshのミニサイズがが登場する

コンパクトサイズの35W PD ACアダプター

 商品は、香港に拠点を置いて様々なパワーサプライ製品を専門とするSHARGEEKのGaN(窒化ガリウム)を採用した、PD ACアダプターだ。商品名は「Retoro 35 GaN Charger」というらしい。コストのかかっていそうなユニークなパッケージを上に引き上げると、周囲をクッションで固定されたレトロなミニミニMacintoshが登場する。

 Retoro 35 GaN Chargerには、ブラウン管スクリーンをお気に入りのイラストに張り替える、交換用シールも12枚付属する。シール台紙背面のQRコードをスマホでスキャンすれば、DIYでオリジナルシールを作ることのできるPDF寸法サンプルファイルも手に入る、こだわりようだ。ただし筆者は、出荷時にすでにディスプレイに貼られているシールの取り外し方が分からず、今もそのままだ。

ブラウン管上の表示を変えるべくオマケで12枚ほどのシールが付いてくるが画面に事前に貼られた出荷時のシールの剥がし方が分からない

 Retoro 35 GaN Chargerは、クレジットカードの上に横に2台以上は並ぶ、コンパクトサイズだ。スペックサイズは43.4×34.9×31.7mm、重量はたったの55g(実測54g)だ。外形サイズ的にはCIOの2ポート45W PD ACアダプターやANKERの30Wや45WのPD ACアダプター、レノボのThinkPad用45W ACアダプターと比較するとサイズ感はわかるだろう。

サイズは昨今人気の30W〜45W級のPD ACアダプターと変わらない
前から見ても側面の上手く昔のレガシーなMacintoshの特徴を捉えている。全体デザインを損なわないように、ACブレードはもちろんリトラクタブルで使っていない時の佇まいも重視している

ACブレードはデザインを阻害しない設計

 そしてUSB Type-Cポートが、レトロなMacintoshのてっぺんに1個だけある。小さいながらも正面も側面も一度でもMacintoshを所有したことのある人なら、一目でわかる特徴を上手く表現している。現在なら2ポート、3ポートは当たり前の時代だがRetoro 35 GaN Chargerには1個が似合う。もちろん2枚のACブレードは、リトラクタブル構造で使わない時はRetoro 35 GaN Chargerのデザインを阻害しない設計だ。

 Retoro 35 GaN Charger(Model S035U)は、100V〜240V 50・60Hzに対応。出力は5V/9V-3Aのスマホから、20V-1.75AのラップトップPCまで。また様々な高速チャージ方式に対応している。もちろん、PSEも国内登録検査機関のUL-Japanで取得済みなので、日本国内でも安心して使える。

アウトプットやチャージテクノロジーの対応はパッケージ底に記載されている
充電していなければ画面表示は白色。急速充電は青色、通常充電は黄色。AndroidスマホではRetoro 35 GaN Chargerの画面の色とスマホ本体の表示が一致しない時も

充電対象のデバイスによって画面の色が変化

 Retoro 35 GaN Chargerは、プラグを引き起こしてコンセントに挿入したり充電開始すると、ブラウン管イメージの画面が色々な色で光る。プラグの角度からして、机上に置いたテーブルタップやデスク上にコンセント口が真上を向いたコンセントが理想だ。残念ながら、壁面コンセントには向かない。

 まずRetoro 35 GaN Chargerをただコンセントに挿した非充電状態では、画面は白く光るだけ。充電対象デバイスによって画面の色は変化する。青く光るとファストチャージング(急速充電)。そして画面が黄色ならノーマルチャージング(通常充電)だ。そして緑色に光ると、これはパソコンなどへのスーパーチャージング(超高速充電)のようだ。

 本体内蔵のバッテリーが改善され、多くのラップトップPCは丸1日はバッテリーは持ちそうだが、宿泊出張や旅行になると、やっぱりACアダプターは持ってゆきたい。しかし、ただでさえ持ち物のい多い出張や旅行、できるなら持っていく荷物は小さくて軽いモノにしたい。

 そんな多くのトラベラーの期待に応えてくれているのが、昨今各社から多く発売されているのコンパクトサイズのPD対応ACアダプターだ。Retoro 35 GaN Chargerも、基本的に対象ユーザーはMacbookとiPhoneユーザーだ。しかし単なるノスタルジーで衝動買いした筆者の様に、大昔はLisaやMacintosh PlusせいぜいMacintosh II頃まではアップルユーザーで、それ以降はIBM PCやWindows、Androidユーザーの場合、使っていて戸惑うことも多い。

 アップルにとっては、見方によればライバルのAndroid搭載のHUAWEI Mate 20 ProをRetoro 35 GaN Chargerで充電すると、Retoro 35 GaN Chargerの画面は黄色く光りノーマルチャージングと表示するが、Huawei Mate 20 Proの画面はなんと「超急速充電」と表示している。やっぱり、息が合っていないのだろう。

 そこは、パソコンも同類のようだ。筆者のメインモバイルPCであるThinkPad X1 NanoにRetoro 35 GaN Chargerで充電すると、Retoro 35 GaN Chargerの画面は緑色に光りスーパーチャージング(超高速充電)を意味するが、ThinkPad側の画面ではThinkPad X1 Nanoに付属しているACアダプターを使えとか、間違ったACアダプターが挿さってると叱られてしまう。

35WのRetoro 35 GaN Chargerで筆者のThinkPad X1 Nanoを充電しようとしたら、メッセージで怒られた

 これはRetoro 35 GaN Chargerが、30W(20V×1.5A)や35W(20V×1.75A)で充電できるMacBook Airを前提として開発されたようなので、当然の結果だ。基本的にThinkPadは、45W対応のACアダプターが必要というのが一般的理解だ。もちろんMacbookもThinkPadもよりワット数の大きいACアダプターを使えば、より短時間で充電完了するのは同じだ。

 しかし、昔から電源にはセンシティブなThinkPadは45Wに満たないACアダプターで充電開始すると、いろいろなシーンで怒られてしまう。実際には無視して充電を継続すると問題なく充電できているのが分かる。筆者のThinkPad X1 Nanoは、一般的に充電速度の低下するバッテリー残量が87%の状態で充電開始しても、しばらくすると電池残量は96%まで上がっていた。

無視して充電したらにスーパーチャージング(超高速充電)充電できているようだった
Retoro 35 GaN Chargerはサイズ、重量、スペックも全て昨今売れ筋のPD ACアダプター級だ。インテリアとしての目立ち度を考えたら机上のテーブルタップやコンセントで利用したい

実用面も申し分ない35年前のレトロデザイン カフェで使って自慢したくなる

 Retoro 35 GaN Chargerは、昨今売れ筋の30W〜45WクラスのPD ACアダプターとサイズ、重量、価格も近く楽しいACアダプターだ。Retoro 35 GaN Chargerは、分かる人には分かる35年前のレトロデザインで、充電状況は画面の色でも分かるガジェットPD ACアダプターだ。できれば、床上に配置されたコンセントではなく、テーブル上にコンセントのあるカフェで使って自慢したくなる。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:Retoro 35 GaN Charger(2個セット) ・購入:INDIEGOGO ・価格:379香港ドル(2個:約6990円:送料別)

T教授

 日本IBM社でThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください