シニアの「やりたいこと」「不安」「今後の住まい」調査 “自由記述=生の声”の分類と分析から、シニアの実像に迫る!
@Press / 2018年4月5日 16時30分
willbeシニア総合研究所(残間 里江子所長)は、(1)『この先の人生の過ごし方(やりたいこと)』(2)『将来の不安』(3)『今後の住まい』というテーマで実施したシニア対象のアンケート結果を公表しました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/153725/LL_img_153725_1.png
「不安」項目分類表
団塊世代が70代に突入したことで、現在、団塊世代の消費意欲に期待するマーケティングや、シニアの暮らしに関する調査が盛んに行われています。しかし、シニアを対象にした商品やサービスの販売など、期待するほどの成果が得られていないのが現状です。なかなかシニアのニーズを掴むのは難しいようです。
そこで、willbeシニア総合研究所では、シニアの実像に迫るべく、自由記述に重点を置いたアンケートを実施し、そこに現れた353人分の「シニアの本音」を分類・分析する「定性×定量」調査を行いました。
アンケートのテーマは、(1)『この先の人生の過ごし方(やりたいこと)』(2)『将来の不安』(3)『今後の住まい』です。
例えば(1)に関して、自由記述の分析からは、女性は60歳を境目に、男性は70歳を境目に労働への関心が大幅に低下することが分かりました。(これは、「75歳くらいまで、またはそれ以上の年齢でも収入を伴う労働」を希望する人が、40%近くいることを示す内閣府のH26年「高齢者の日常生活に関する意識調査」とは対照的です。)
一方、70歳以上の男性で、仕事に代わって最大の関心ごととなるのは、ボランティア活動です。また、今回の調査からは、「仕事を通して社会貢献」(ソーシャルビジネス、次世代育成、納税など)することがシニア就労の最多動機であることも分かっています。
つまり、実際にシニア就労を促進する際には、「働きたいシニアはたくさんいる」と決めつけることなく、彼らの社会貢献意識に留意するとより大きな効果が得られるようです。
また、自由記述を元にした調査だからこそ、その結果に表れた傾向の理由まで明確にすることができました。例えば(2)に関して、「65-74歳の男女で子どもの将来を不安視する声が目立つ」という結果が出ましたが、その理由は次の記述から推測することができます。
「一人息子が15年引きこもりがちで(別居)、週2日ほど一緒に食事や買い物に行きます。息子は全く働いていませんので、この先の生活費など、いつまで私が見てやれるか不安です。」(71歳、女性)
男性71歳、女性74歳という健康寿命を考えると、「今が子どものために何かをしてあげられる最後」という思いがこの年代で特に強くなるようです。
詳しくは、次のページにて公開しております。
(1)『この先の人生の過ごし方(やりたいこと)』
http://www.club-willbe.jp/soken/enquet/report1.html
(2)『将来の不安』 http://www.club-willbe.jp/soken/enquet/report2.html
(3)『今後の住まい』 http://www.club-willbe.jp/soken/enquet/report3.html
<主な調査結果>
■この先の人生の過ごし方(やりたいこと)
○トップ3は、趣味や旅行(38%)、働き続けたい(34%)、世の中の役に立ちたい(32%)。
○趣味や旅行分野では、約80種類の具体的活動内容を抽出。
シニアのプライベートの多様化が明らかに。
○70歳を境目に男性の労働意欲が大幅に低下。
シニア就労の継続は「自己実現」が鍵。
○ボランティア活動では、地域社会活動、子ども支援が人気。
■将来を考える上で、今あなたが「不安」に感じていることは?
○トップ3は、健康(38%)、経済的不安(23%)、特になし、気にしない(15%)。
○将来の不安が少ない、単身世帯・男性。
⇔経済的不安が顕著な単身世帯・女性。
○女性にのしかかる介護負担。
64歳以下の各年齢層で親の介護が上位に。特に、同居世帯女性に顕著。
■今後の住まい
○50代は、シニア住宅・介護ホームへ移り住みたい。
60、70代では、一人になっても今の家で住み続けたい。
○世帯収入800~1,000万円を境に、「移り住む」と「住み続ける」との多数派が逆転。
○「本当に住みたい老後の住まい」のトップ20項目を自由記述から抽出。
○介護ホームに期待するのは、「看取り対応」が最多。
<調査方法>
(1)シニア向け会員制クラブ「club willbe」のメンバーの一部(任意抽出)を対象に、『この先の人生の過ごし方(やりたいこと)』、『将来の不安』、『今後の住まい』をテーマに自由記述に重点を置いたアンケートを実施。
(2)有効回答が得られた353人の自由記述を重複する内容ごとに分類(=項目作成)。
(3)項目ごとの特徴を分析。
(4)年代、男女別、家族構成別に各項目の記述頻度を調べ、それぞれの階層に見られる特徴を分析。
※アンケート実施時期 :2017年12月~2018年1月。
※有効回答者353人の内訳:年齢40~83歳、平均年齢63.8歳。男性130人、女性223人。
<club willbeとは>
2009年に団塊世代プロデューサーの残間 里江子が「いつまでも社会との繋がりを持ち続ける生き方」や「新しい大人文化の創造」を目指して設立。主な活動は、年間30を超える文化イベントの他、web上での情報発信。現在の会員数は、全国に1万3千人。男女比4:6。平均年齢53歳。 http://www.club-willbe.jp
<willbeシニア総合研究所とは>
約10年間club willbeを通して培ってきた知見を基に、世界に冠たる「魅力ある長寿社会」創造の一助になるべく、リサーチ&コンサルテーションを主な業務とし2017年に設立。残間 里江子所長。
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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