アレクシオンがウィルソン・セラピューティクスを買収へ

@Press / 2018年4月19日 18時0分

この資料は、アレクシオン・ファーマシューティカルズ(米国コネチカット州ニューヘイブン)が2018年4月11日(現地時間)に発表したプレスリリースの日本語抄訳で、参考資料として提供するものです。その内容および解釈については英文プレスリリースが優先されます。英文プレスリリースは http://www.alexion.com をご参照ください。


2018年4月11日、米国コネチカット州ニューヘイブン--アレクシオン・ファーマシューティカルズとウィルソン・セラピューティクス(上場企業:以下 ウィルソン社)は本日、アレクシオンの100%子会社を通じた株式公開買付によってウィルソン社の発行済み株式すべてを買い取るために、アレクシオンがウィルソン社の株主に現金による払い込みを公式に勧告したと発表しました。ウィルソン社はスウェーデンのストックホルムを本拠とするバイオ医薬品企業で、銅が関与する希少疾患の患者さんに対する新規治療薬を開発しています。ウィルソン社の開発品であるWTX101は、重篤な肝障害と神経症状を呈する遺伝性の希少疾患であるウィルソン病の治療薬として、現在第III相試験段階で開発中です。
WTX101は独自の作用機序を持つファースト・イン・クラスの経口銅結合剤であり、血清から銅に結合し肝臓からの銅の除去を促進する能力を備えています。WTX101は米国でファストトラック指定を受けており、米国とEUでウィルソン病治療薬としてオーファンドラッグに指定されています。

アレクシオンのルードヴィッヒ・ハンソンCEOは次のように述べています。「ウィルソン病は、肝硬変や急性肝不全などの重篤な肝疾患につながる恐れのある希少疾患です。また、運動、歩行、言語、嚥下といった神経症状ならびに精神障害を引き起こす可能性もあります。WTX101はこの疾患の根本原因に対処する革新的な製品であり、ウィルソン病治療における新しい標準治療薬となる可能性を秘めています。ウィルソン病は20年以上も新規治療薬が承認されていない領域です。ウィルソン社の買収は、代謝性ならびに神経疾患に重点的に取り組んでいるアレクシオンの戦略に合致しており、当社の臨床的パイプラインを再構築する上で重要な第一歩となります」

ウィルソン・セラピューティクスのジョナス・ハンソンCEOは次のように述べています。「アレクシオンは希少疾患におけるグローバル・リーダーであり、希少疾患の患者さんの治療薬の開発および販売において実績を有しているため、素晴らしいパートナーとして、WTX101を世界中のウィルソン病の患者さんにお届けすることになるでしょう」


■取引(トランザクション)について
アレクシオンはウィルソン社を、今朝午前7時(中央ヨーロッパ時間、東部夏時間では午前1時)に開始された株式公開買付を通じて買収する方針です。アレクシオンは、100%子会社を通じてウィルソン社の発行済み1株あたり232スウェーデン・クローナを現金でオファーしています。この取引における総株式価値は、完全希薄化ベースの発行済み株式で71億スウェーデン・クローナ(およそ8億5,500万ドル)にのぼります。ウィルソン社の取締役会独立委員会は、ウィルソン社の株主に対して株式公開買付に応じるよう全会一致で勧告し、また、アレクシオンの取締役会も全会一致で株式公開買付を承認しました。
アレクシオンは、合計でウィルソン社の発行済み株式の57.4%を保有する4大株主ならびに合計で8.7%の株式を有する2大株主の支持同意を得ており、合計で66.1%の株式所有者が諸条件を受け入れたことになります。さらに、ウィルソン社の発行済み株式の7.3%を保有するポーラーキャピタルも支持を表明しており、公開買付に同意する意向であり、総支持率は73.4%となります。ウィルソン社の買収には関連規制当局の承認が必要です。アレクシオンは、受付期間の終了までにこうした承認が得られことを期待しています。今回の株式公開買付および買収は2018年の第2四半期中に完了する見込みです。アレクシオンは買収資金を手持ち現金で支払う予定です。


■ウィルソン病について
ウィルソン病は、銅の輸送障害により致死的な肝障害を引き起こす可能性がある、慢性の遺伝性希少疾患です。体内の銅は通常、過剰な銅が肝臓から胆汁中に排泄されることでバランスが保たれます。ウィルソン病の患者さんは、遺伝子変異によってこの排泄経路が機能しなくなり、過剰な銅が肝細胞に蓄積します。この銅の蓄積が肝臓の貯蔵能力を超えると、肝細胞が損傷します。肝臓の銅が貯蔵能力を超え、肝細胞が損傷すると、銅が血液中に放出され、中枢神経系など他の臓器に蓄積する可能性があります。ウィルソン病を治療しないでおくと、様々な合併症と重症な肝臓、神経、精神症状が生じ、死に至る恐れがあります(参考文献1,2)。

ウィルソン病は世界で3万人に一人の割合で発症します(参考文献3)。平均診断年齢は15歳から20歳代で(参考文献3)、多くの患者さんは10歳から30歳代で症状が現れます(参考文献4)。現在の標準治療は、金属キレート剤により血清銅の除去が行われ、その後、銅の再蓄積を防ぐ亜鉛製剤によって維持療法が行われます(参考文献1,2)。新たな治療選択肢はこの20年以上承認されておらず、患者さんは重大なアンメットニーズを抱えたままです。


■WTX101について
WTX101(一般名:ビスコリン・テトラチオモリブデン酸)は、独自な作用機序を持つファースト・イン・クラスの銅結合剤で、ウィルソン病の新規治療薬として第III相試験段階で開発中です。WTX101は銅とアルブミンの三分子複合体を形成することで、銅とアルブミンを結合する代替方法を提供します。それにより、WTX101は肝臓と血中の両方の過剰な銅を解毒化し、身体の通常の排泄ルートである胆汁排泄を通じて銅の排泄を促進します。WTX101は、他のキレート剤よりも銅の親和性が1万倍高く、この疾患の根本原因に対処します。

ウィルソン病の患者さんにおいてWTX101の有効性と安全性を評価するための第II相試験は、成功裡に完了しています(参考文献5)。さらに、WTX101の活性部分であるテトラチオモリブデン酸は、これまでにウィルソン病患者さんに対する複数の臨床試験が行われています。これらの試験から得られたデータは、WTX101が遊離銅の値を下げてコントロールし、ウィルソン病の症状ならびに関連する障害を改善する可能性があることを示唆しています。また、WTX101は薬剤誘発性神経症状の悪化の危険性が低く、概して忍容性が良好であることも示唆されています。WTX101は米国でファストトラック指定を受けており、米国とEUでウィルソン病治療薬としてオーファンドラッグに指定されています。


■ウィルソン・セラピューティクスについて
ウィルソン・セラピューティクスはスウェーデンのストックホルムを本拠とするバイオ医薬品企業であり、銅が関与する希少疾患の患者さんに対する新規治療法を開発しています。ウィルソン社の開発品であるWTX101は、ウィルソン病の新規治療薬として現在第III相試験が進行中です。ウィルソン社はWTXという略号でナスダックストックホルムの中規模企業部門(Mid Cap segment)に上場しています。同社についての詳細は以下のサイトをご覧ください。
http://www.wilsontherapeutics.com.


■アレクシオンについて
アレクシオン・ファーマシューティカルズは、生活を変えるような革新的な治療薬を提供することで、希少疾患の患者さんとご家族に貢献することに注力するグローバルなバイオ製薬企業です。アレクシオンは、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)および抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)の患者さんに対する治療薬として初めてかつ唯一承認されている補体阻害薬を開発し、製造販売しています。また、アレクシオンは、低ホスファターゼ症(HPP)とライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(LAL-D)といった生命を脅かす超希少疾患の患者さんに対する2つの非常に革新的な酵素補充療法を有しています。
アレクシオンは、20年以上にわたる補体領域のリーダーとして、補体カスケードにおける新しい分子やターゲットの研究に重点的に取り組んでおり、血液、腎臓、神経、および代謝性疾患といったコアとなる治療領域の開発にも重点をおいています。本プレスリリースとアレクシオンに関する詳細については、 http://www.alexion.com をご覧ください。


■将来予測に関する記述
本プレスリリースには、WTX101の臨床試験の状態や計画、WTX101のウィルソン病の治療における潜在的利益、今回の取引の潜在的利益に関する記述など、将来予測に関する記述が含まれています。将来予測に関する記述はアレクシオンの業績と計画を期待外れのものとする可能性のある要因に左右されます。
たとえば研究の妥当性に関する規制当局の決定、アレクシオン製品の製造販売承認または販売上の重要な制約、アレクシオン製品および製品候補の製造・供給における遅延、中断、不具合、FDAなどの規制当局が申し立てた事柄への不十分な対応、より広範な患者さんにおけるアレクシオン製品の安全性および有効性の結果が臨床試験の結果により予測できない可能性、アレクシオン製品の現在の普及率が維持されない可能性、アレクシオンの製品候補の臨床試験が遅延する可能性、アレクシオンのファーマコビジランスおよび薬剤安全性の報告プロセスの妥当性、訴訟手続きを取り巻く不確実性、会社の調査および政府調査(米国証券取引委員会[SEC]および米国司法省によるアレクシオンの調査を含む)、
予想された規制当局への申請が遅延するリスク、ウィルソン病の推定患者数が不正確であるリスク、外国為替レートの変動のリスク、アレクシオンの再編およびアレクシオン本社の移転の潜在的影響に関するリスク、SECに対するアレクシオンの提出書類で随時開示するその他の多様なリスク(2017年12月31日を終了日とする期間のForm 10-Kのアレクシオン年次報告書およびSECに対するその他の提出書類で開示したリスクを含むがこれらに限定されない)などです。アレクシオンは、法律に基づき義務が生じた場合を除き、本プレスリリースの発表日後に発生した事象または状況を反映するため、この将来予測に関する記述を更新する予定はありません。


■参考文献
1.Roberts, E. and M.L. Schilsky (2008). “Diagnosis and Treatment of Wilson Disease: An Update.” Hepatology 47(6): 2089-2111.

2.European Association for the Study of the Liver (2012). “EASL clinical practice guidelines: Wilson’s Disease.”
J Hepatol 6(53): 671-685.

3.Merle, U. et al., (2007). “Clinical presentation, diagnosis and long-term outcome of Wilson’s disease: a cohort study.” Gut 56: 115-120.

4. Beinhardt, S. et al., (2014). “Long-term outcomes of patients with Wilson disease in a large Austrian cohort.” Clin Gastroenterol Hepatol 12: 683-689.

5. Weiss, K.H. et al., (2017). “Bis-choline tetrathiomolybdate in patients with Wilson’s disease: an open-label, multicentre, phase 2 study.” Lancet Gastroenterol Hepatol 2(12): 869-876.


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