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PALTEKとハカルス、人工知能を搭載したFPGA製品およびボックスコンピュータの開発で協業開始

@Press / 2018年9月5日 12時30分

株式会社PALTEK(本社:横浜市港北区、代表取締役社長:矢吹 尚秀、証券コード:7587、以下 PALTEK)は、人工知能のパッケージを開発・展開する株式会社ハカルス(本社:京都市中京区、代表取締役CEO:藤原 健真、以下 ハカルス)と協力開発体制を構築し、ハカルスのAIエンジン「HACARUS-X(ハカルスエックス)」を搭載したFPGA製品およびボックスコンピュータ製品の開発に着手します。HACARUS-Xは現在の主流であるディープラーニングを使わない軽量な人工知能パッケージで、少ないデータから特徴を抽出することに優れているスパースモデリング※1技術を応用したものです。
PALTEKとハカルスは、PALTEKが提供するFPGAやボックスコンピュータなどのハードウェアにHACARUS-Xを搭載することで、高速化・小型化・低消費電力化のニーズに対応した人工知能デバイスを提供できるようになります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/164909/LL_img_164909_1.png
ハカルス ロゴ

昨今、あらゆる産業や分野での人工知能の導入が進む中、ディープラーニングを活用する際の課題が認識されつつあります。その課題とは、大量の学習データが必要であること、人工知能が出した結果と判断の経緯が人間に解釈できないこと、そして個人情報を含むデータをインターネットに経由してクラウドにアップロードする必要がありセキュリティ的な課題を有することなどです。これらの課題は、組み込み機器分野や医療分野などでのディープラーニングを活用した人工知能の導入を妨げる障壁となっています。

ハカルスは2017年秋より、少量のデータからでも特徴の抽出が可能なスパースモデリングと機械学習を組み合わせた、独自の人工知能「HACARUS-X」を主力製品として開発・販売しています。スパースモデリングはデータ同士の因果関係を解明することを得意としており、人工知能が出した結果と判断の経緯に対する人間の解釈性が大幅に向上します。また、HACARUS-Xは開発当初から軽量化を強く意識しており、完全にオフラインのデバイス上で人工知能を動作させることができます。

FAロボットメーカー各社が3Dロボットビジョンシステムを開発するなど、閉じられた環境でのAIのニーズが高まっている中で、今回PALTEKが開発するHACARUS-X 搭載のFPGAパッケージのAIソリューションを活用することにより、データをインターネット経由でクラウドにアップロードすることなく、閉じられた環境内での人工知能の利用が可能となります。

PALTEKが提供するザイリンクス社のZynq(R) UltraScale+(TM) MPSoC は、ARM搭載で業界最先端プロセスの16nmで開発されており、専用の並列演算用ハードウェアが実装され、ディープラーニングやスパースモデリングの処理で必要とされる演算処理の最適化が行えます。適応性に優れたザイリンクス社の FPGA を利用することで、急速に発展する AI 分野でカスタム ハードウェア アクセラレータを迅速に導入できます。さらに、CPU や GPU と比べ、FPGA は少ない消費電力で高い性能と低レイテンシを実現できます。

今回の協業で開発するAIソリューションについては、2018年12月までにHACARUS-XのアルゴリズムをFPGAに実装する開発環境を、2019年2月までにボックスコンピュータへの実装できる開発環境を提供することを目指しております。

株式会社ハカルスの代表取締役CEO 藤原健真氏は次のように述べています。
「ハカルスは、スパースモデリング技術を機械学習に初めて応用したAIベンチャーとして、さまざまな分野の課題解決、特にFAや産業機器、医療やヘルスケア分野へのAIソリューション導入を手掛けています。昨今、これら分野の顧客から、AIによる学習から推測まで全ての動作をエッジ端末上で行いたいという要望を頻繁に受けるようになりました。FPGA開発のパイオニアである株式会社PALTEKとの協業により、当社はこれらのニーズに応えることができるだけでなく、エッジ側のAIソリューションの新しい可能性を切り開くものと期待しています。」

株式会社PALTEKの代表取締役社長 矢吹 尚秀は次のように述べています。
「IoT市場においてAIの必要性が日々増しており、セキュリティ対策・顧客満足度の向上・働き方改革など、さまざまな分野に向けてAIのソリューションを具体的に提案していきたく考えております。今回、株式会社ハカルスとの協業を開始したことで、ハカルスのスパースモデリングと当社のハードウェア製品で実現するソリューションが、お客様が具体的に活用できるサービスになることと感じております。当社はIoT関連機器やFAなどの産業機器のほか、医療・介護・セキュリティ分野など幅広い市場に向けて、提案活動を展開してまいります。」


■専門用語説明
※1 スパースモデリング
スパースモデリング(疎性モデリング)とは、複雑な分析で用いられた計算式を特徴のみ抽出して単純化(スカスカにする)するというデータ分析の方法論。少量データから有意な分析結果を導くことを可能にし、ディープラーニングに必要とされる大量の学習データが入手できない環境での分析や識別作業の自動化に応用できます。また、データ同士の因果関係の解明ができることも、スパースモデリング技術の特性です。ディープラーニングでは解決することができない「正解データそのものを導き出す」といった使い方が可能になります。

<スパースモデリングの事例>
下記は、ARMプロセッサを搭載したカメラ付きエッジ端末上でのAIによる学習と動体検知の事例です。

スパースモデリングが持つ少量データからの特徴抽出を機械学習に応用することで、カメラ動画から生成した50枚の静止画だけで背景部分を推定し、移動体の検知を行います。ARMプロセッサ(CortexA9)のみを使用し、学習にかかる時間は2~3秒です。これにより、事前の学習を行うことなくエッジ端末が設置された環境をAIがその場で学習し、AI自身が環境に合わせて最適化を行うソリューションを構築することが可能になります。具体的なソリューションとしては、人物の自動追跡、建物や特定領域への侵入検知、人流解析などが挙げられます。同様のソリューションはFPGAを用いても実現可能です。

ザイリンクスの名称およびZynq、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。


■株式会社ハカルスについて
ハカルスは、ヘルスケア分野のAIベンチャーとして2014年に創業して以来、少量データからの特徴抽出に優れるスパースモデリング技術を機械学習に応用した独自のAI開発を行っています。スパースモデリング技術を機械学習に応用することで、膨大な学習データが必要である、AIの意思決定の過程がブラックボックス化されており人間には解釈できない、学習フェーズにおいて大量の計算資源が必要であるといったディープラーニングが抱える課題の解決を試みています。
ハカルスに関する詳細は、https://hacarus.com/ja/ をご覧ください。

■株式会社PALTEKについて
PALTEKは、1982年の創業以来、日本のエレクトロニクスメーカーに対して国内外の半導体製品の販売のほか、ハードウェアやソフトウェア等の設計受託サービスも提供し、お客様の製品開発のパートナーとして仕様検討から試作開発、量産までサポートしています。PALTEKは、「多様な存在との共生」という企業理念に基づき、お客様にとって最適なソリューションを提供することで、お客様の発展に貢献してまいります。
PALTEKに関する詳細は、 https://www.paltek.co.jp をご覧ください。


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プレスリリース提供元:@Press

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